最近、私たちは効率的で軽量なアプリを作ることにフォーカスしがちですが、その逆を行ってみたくありませんか?
今回の発表では、「いかに短いコードで、とんでもなく重いアプリを作り上げることができるか」をチャレンジします。
例えば無限ループを使ったり、無駄に多くのデータを一度に処理したりなどでメモリを大量に食い尽くす方法を模索したり
swift compilerから生成されるSILを複雑にできるかを模索したりして、デバイスの悲鳴が聞こえてきそうなアプリを作成します。
コードのシンプルさと、アプリの重さのコントラストをお楽しみいただけるような内容をご期待ください
「自分が持っている iOS 開発の技術をデザインやアートで活かしたらどうなるか?」大学でデザインを勉強している私がよく考えています。これからもうすぐ卒業する私が、その答えになる作品を作りました。
私の卒業研究で、スマホで使える、あるメディアアートの制作ツールを作りました。
Slit-scan は John Whitney が 1958 年に開発した VFX のための撮影技術です。その後、様々なアーティストに使われています。動くものを強調するのが特徴です。
本来の Slit-scan では、細いスリットを通じて撮影します。しかし、それを完成するにはなかなか難しい。複雑なセッティングが必要です。多くの人は、すでにある動画を後処理して、エフェクトの一部として使っています。Slit-scan そのものを目的として制作する人が少ないです。
実は、Slit-scan を簡単でできるものは、私たちのそばにあります。この iPhone です。私は、iOS で自由に Slit-scan できるツールを作って、そのツールで作品を作りました。
このトークでは、作品と使用している技術を紹介します。主に Metal で 240 fps でカメラからの画像を処理する方法です。そして、私たち iOS 開発者に馴染みのある技術をアートやデザインの領域に使ったらどんな可能性があるのかをお見せしたいです。
SwiftUIの登場により、iOSアプリ開発におけるアーキテクチャ設計は新たな局面を迎えています。宣言的UIというパラダイムシフトの中で、状態管理やデータフローはどのようにあるべきでしょうか?本トークでは、SwiftUIと相性の良いアーキテクチャとして注目を集めるThe Composable Architecture(TCA)について、基礎から実践的な活用方法までを解説します。
対象者
・SwiftUIを用いたiOSアプリ開発に興味があるエンジニア
・従来のアーキテクチャに課題を感じているエンジニア
・The Composable Architectureについて学びたいエンジニア
・SwiftUIでより保守性、再利用性の高いコードを書きたいエンジニア
本トークでは、Swift 5.9における重要な変更点であるnoncopyableタイプの導入に焦点を当てます。
noncopyableタイプはオブジェクトや変数が一意の所有権を持つことを意味し、Swiftの従来の型とは異なる新しいパラダイムを提供します。
このトークでは、noncopyableタイプの背景、Swiftの従来の型システムとの違い、新しい~Copyableと~Copyableではない型の宣言方法について詳しく説明します。
さらに、Swiftの所有権モデルに与える影響、メモリ管理とコードの安全性にどのように貢献するかを考察します。
具体的には、noncopyableタイプを使用することで、無駄なコピーを避け、メモリの効率的な使用が可能になる点について触れます。
また、所有権モデルの進化に伴い、開発者がどのようにして安全で効率的なコードを書けるようになるか、実際のコーディング例を交えて解説します。
これにより、最新の言語機能を最大限に活用し、高品質なiOSアプリの開発に役立てることができるでしょう。
SwiftとAWSの連携は、これまであまり注目されていなかったかもしれません。
しかし、現在ではSwiftからAWSを活用することが驚くほど容易になってきています。
このトークでは、AWSもiOSも大好きな私が、Swiftを使ってAWSをどのように活用できるかを具体的に紹介します。
実際のコード例を交えながら、以下のポイントを中心に解説します。
このセッションを通じて、みなさんのアプリやサービスにAWSを取り入れて可能性を広げるお手伝いができたら嬉しいです。
近年のiOSアプリ開発においてはSwift Package Managerを用いてライブラリを管理する手法が一般的になりつつあります。
しかし、導入しているライブラリの中にはSwift Package Managerに対応していないものも存在します。
私たちのアプリは今年で10周年を迎える大規模アプリでおよそ30弱のライブラリが主にCocoaPodsで管理されています。
このセッションでは歴史ある大規模なアプリのライブラリを全てSPMに移行するにあたっての以下の内容をお話しします。
このセッションを通じて、皆さんのアプリのライブラリ管理の参考になるノウハウを提供します。
Swift6からSwift Concurrencyにおけるコンパイル時のデータ競合のチェックが厳しくなり、今まで動いていたコードがコンパイルエラーになる可能性があります。
Xcodeでは、Strict Concurrency Checkという機能が用意されており、Swift5の時点から段階的に移行できるようになっています。
Strict Concurrencyに完全に対応するためには全てのUIViewControllerをMainActorに隔離する必要があり、粛々と対応を進める中…
人類は思い出した。deinitはactor隔離に対応していないということを。
どうしてもdeinit内で行いたい処理があるんだがどうしようか?公式で対応する予定はあるんだろうか?
——などとやっているうちに、半年が過ぎた!
その間、特に何もなかった!
今回の発表では、UIViewControllerのdeinitのせいでStrict Concurrency対応に困った場合、どのような代替案があるのか、将来性はあるのか、についてお話しします。
俺たちの冒険はまだまだ続くのか?Kiichi先生の次回作にご期待ください!
ユニットテストを書く際、依存先としてモックを使用することがありますよね。
みなさんは、どのようにモックを作成していますか?
手作業で1つ1つ作成することもあれば、mockoloなどの自動コード生成ツールを使うこともあるでしょう。
加えて最近では、swift-spyableなどのマクロを用いたモック生成ライブラリも開発されており、それらを使っている方もいるかもしれません。
しかし、これらのライブラリには以下のような課題が存在します。
このような課題を踏まえ、今回の発表では、
を中心に、テストのためのモック生成マクロにおける理想を追求してみます。
また、具体的な実装例・使用例を交えながら
についても考察し、これらの理想の実現を目指します。
「ユニットテストを導入したいけど、どのように書いたら良いのかわからない」
「テストは書いているけど、もっと楽に書けるようにしたい」
と課題に感じたことはありませんか?
かくいう私もその一人で、同じ課題を持っていましたが、
生成AIを活用してテストコードを自動出力させることで、ユニットテストの実装コスト削減を行いました。
本トークでは、この取り組みや結果について紹介します。
・テストコードのルール策定について
チームで運用するにあたり、ルール決めをする必要があります。
ここではどのようなことを考えてルールを決めていったのか、実際使っているテストコードルールを用いて紹介します。
・生成AIによる出力精度を高めるための工夫
実際に使用しているプロンプトの構成を用いて紹介します。
・開発プロセスへの組み込みと実際の運用について
開発フローに自然と組み込めるように、GitHub Actionsを用いたPR上での出力など、実運用するための取り組みについて紹介します。
・ユニットテスト以外での生成AIの応用事例
コード生成以外にもレビューなどの活用事例について紹介します。
2019年年末、私は30歳で、それまでのキャリアを捨て新たな道を選びました。
アプリ開発を独学で開始し、1年後にはリリースした筋トレ管理アプリを武器に、ヘルスケアスタートアップにiOSエンジニアとして入社しました。
その後、気がつけば3年半の年月が経ち、現在はiOSエンジニア兼プロダクトマネージャーとして活躍しています。
本トークでは、エンジニア未経験からプロダクトマネージャーになるために私が実践した具体的なステップと、その過程で学んだプロダクト思考の重要性についてお話しします。
このトークを聞けば、 価値のある機能を生み出すために必要な思考方法の基礎を身につけることができます。
Universal Linksとは、SafariまたはWebサイトを経由することなく、アプリ内のコンテンツに直接リンクすることができる機能です。
実装過程で「設定は正しいはずなのにアプリに遷移しない」という経験はありませんか?
このトークでは、iOSアプリでのUniversal Linksの実装過程で実際に業務で直面した落とし穴とその解決方法について簡潔に紹介します。
このトークを通じて、Universal Linksの設定時に直面する典型的な問題を回避するための知識を得ることができます。また、Universal Linksの設定や実装をスムーズに進めるためのヒントとコツを提供します。
iOSアプリ開発でよく使われるCI/CDサービスの一つにBitriseがあります。
皆さんはBitriseでビルドがハングしてしまい、大量のクレジットを無駄にしてしまった経験はありませんか?
このトークでは、Bitriseのクレジットを無駄にしないための必須設定とベストプラクティスについて紹介します。
これらの設定を活用することで、効率的なビルド管理が可能になります。
具体的には以下のポイントをカバーします:
・すべてのステップに対して、一括で一定時間出力のないステップを検出し中止する設定方法
・各ステップに対して、個別に一定時間出力のないステップを検出し中止する設定方法
・各ステップに制限時間を設定する方法
・ビルド開始時にXcodeシミュレーターの起動をチェックし、ハングする場合にワークフローを再起動する方法
さらに、これらの設定手順や実際の活用事例を具体的に紹介します。
このトークを通じて、Bitriseのクレジットを無駄にしない効率的なビルド管理を実現しましょう!
このトークでは、アプリ内課金の動作確認方法と StoreKit2 におけるユニットテストについて、包括的に解説します。
アプリ内課金を安全に実装するためには、動作確認とユニットテストが非常に重要です。
本セッションでは、アプリ内課金の実装を StoreKit2 にリプレースした経験をもとに、以下の内容をお話しします。
本トークを通じて、最新のアプリ内課金の動作確認方法とテスト方法について体系的に学ぶことができます。
現代のiOS開発において、非同期処理やマルチスレッドの問題は避けて通れない課題です。
そんな中で登場したSwiftのActorは、これらの課題を解決してくれます。
しかし、Actorが何なのかをよく分からないまま利用することは多いのではないでしょうか?
本LTでは、Actorの基本的な仕組みと、実際にどのように動作しているかを解説します。
特にMainActorに焦点を当て、アクター境界の概念を掘り下げ、非同期処理をよりシンプルかつ効果的に管理する方法を学びます。
それではみなさん、アクター境界で会いましょう!
Universal Linksとは、SafariまたはWebサイトを経由することなく、アプリ内のコンテンツに直接リンクすることができる機能です。
実装過程で「設定は正しいはずなのにアプリに遷移しない」という経験はありませんか?
このトークでは、Universal Linksの設定方法と実際に業務で直面した落とし穴について詳しく解説します。まず、Universal Linksの基本概念と、その利点を説明します。次に、実際の設定手順をステップバイステップで紹介し、必要なファイルやコードの具体的な例を示します。
さらに、Universal Linksの設定時に直面しやすい問題点とその解決策について詳しく掘り下げます。例えば、Apple App Site Associationファイルの配置場所や内容、ドメインの設定、iOSアプリ側の設定など、細かい設定ミスが原因でリンクが動作しないことが多いです。これらの落とし穴を具体例と共に説明し、効果的なトラブルシューティング方法を提供します。
このトークを通じて、Universal Linksの設定時に直面する典型的な問題を回避するための知識を得ることができます。また、Universal Linksの設定や実装をスムーズに進めるためのヒントとコツを提供します。
ユニットテストを書く際、依存先としてモックを使用することがありますよね。
みなさんは、どのようにモックを作成していますか?
手作業で1つ1つ作成することもあれば、mockoloなどの自動コード生成ツールを使うこともあるでしょう。
加えて最近では、swift-spyableなどのマクロを用いたモック生成ライブラリも開発されており、それらを使っている方もいるかもしれません。
しかし、これらのライブラリには以下のような課題が存在します。
このような課題を踏まえ、今回の発表では、
を中心に、テストのためのモック生成マクロにおける理想を追求してみます。
ソフトウェア可視化(Software Visualization)という研究分野があります。
これは、ソフトウェアの構造や開発プロセスなどを可視化することで、その理解を支援しようというものです。
ソフトウェア可視化には、頻繁で継続的なリリースが求められるアプリにおいて、コード理解を支援して開発効率を上げるポテンシャルがあります。
にもかかわらず、Swiftで書かれたコードを可視化するツールはまだあまり世に出ていません。
そこで、ビルドが成功する度に静的構造と影響範囲を可視化するツールを試作しました。
このトークでは、Swiftを対象としたソフトウェア可視化ツールの開発経験をもとに、
についてお話しします。
このトークを通じて、Swiftで書かれたコードを解析するハードルを下げ、オリジナルの開発支援ツールを実装しよう!と思ってもらえることを目指します。
個人で複数のアプリを開発していると、同じコードを何度も書くことがあるのではないでしょうか?
一つのアプリ内では、共通処理の実装をまとめて便利に使えていても、アプリが複数にまたがると、それを諦めてしまうこともきっとあると思います。
例えば自分の場合、ローディング表示やファイル共有のUI、データ永続化や広告表示のロジックなんかはどのアプリでも同じものを使っており、毎回コピペして使っていました。
しかしアプリが増えてくると、コピペも手間だし、実装を改善しても他アプリには反映されないしで、だんだん開発のモチベーションが下がってきてしまいます。
だからと言って、一般向けOSSを作ったり、既存ライブラリにコントリビュートしたりするのはハードルが高いな…と。
そんな時に役立つのが、自分専用のライブラリです!
というわけで今回の発表では、
自分専用ライブラリを作って、いろんなアプリを気軽に楽しく個人開発していきましょう!
※ 対象:
Apple Vision Proでは、動画を再生するとその場面に応じて、現実空間に対してリアルタイムな演出効果が表示される斬新な体験ができます。
例えば、突然飛行機が上空を通り過ぎたり、周辺がヨーロッパの街並みに変わったり、たくさんの風船が表示されたり。
グラス型端末の没入感と相まって、これまでとは一線を画した体験です。
この面白い機能はどうやって実装するのでしょう。
何がきっかけで演出が始まるのでしょうか?
演出はどう作るのでしょうか?
動画のスキップ、一時停止には対応しているのでしょうか?
これらの疑問に答えるため、このセッションでは作業手順を説明し、ソースコードを解説し、ライブデモを行います。
実装はSwiftで行い、Apple Vision Proのシミュレータと実機で動作します。
具体的には以下の内容をカバーします:
このセッションを通じて、参加者は実際にvisionOSでの空間演出を実装するための具体的な手法を学び、自分で独自の体験を作り上げるスキルを身につけることができます。
visionOSの可能性を知り、今後も体験が進化していくワクワクを届けたいと思います!
エンジニアリングマネージャー(以下、EM)という仕事について、みなさんはどんなイメージを持っているでしょうか?
「EMはツラい仕事」「EMになるとコードが書けないから嫌」と敬遠されがちな役割ではありますが、一方で、iOSDCの参加者の中にはすでにEMとしてお仕事をされている方、(ポジティブにせよネガティブにせよ)将来のキャリアパスとしてEMをイメージしている方もいるのではないでしょうか。
近年、マネジメントに関する記事・書籍は増えてきたものの、環境や組織によって異なるEMの仕事について、具体でイメージするのはなかなかに困難です。
そこで本トークでは、私自身のトータル5年ほどのマネジメント経験をもとに、EMが普段どのような視点で業務をしているかをお話しします。
具体的には下記のようなトピックでお話をする予定です。
本トークをEMの一つのサンプルとして、将来のキャリアとしてマネージャーを考えている方や、すでにマネージャーとして活躍されている方にとってのヒントになれば幸いです。