「自分が持っている iOS 開発の技術をデザインやアートで活かしたらどうなるか?」大学でデザインを勉強している私がよく考えています。これからもうすぐ卒業する私が、その答えになる作品を作りました。
私の卒業研究で、スマホで使える、あるメディアアートの制作ツールを作りました。
Slit-scan は John Whitney が 1958 年に開発した VFX のための撮影技術です。その後、様々なアーティストに使われています。動くものを強調するのが特徴です。
本来の Slit-scan では、細いスリットを通じて撮影します。しかし、それを完成するにはなかなか難しい。複雑なセッティングが必要です。多くの人は、すでにある動画を後処理して、エフェクトの一部として使っています。Slit-scan そのものを目的として制作する人が少ないです。
実は、Slit-scan を簡単でできるものは、私たちのそばにあります。この iPhone です。私は、iOS で自由に Slit-scan できるツールを作って、そのツールで作品を作りました。
このトークでは、作品と使用している技術を紹介します。主に Metal で 240 fps でカメラからの画像を処理する方法です。そして、私たち iOS 開発者に馴染みのある技術をアートやデザインの領域に使ったらどんな可能性があるのかをお見せしたいです。