インライン展開は、iOSアプリのパフォーマンスを向上させるための重要な最適化技術です。
このトークでは、インライン展開が実際にどのように行われているのかを、アーティファクトや中間言語を通じて詳しく解析します。
また、実際に運用されているコードを用いて、インライン展開の効果とその背後にあるメカニズムを具体的に解説します。
あまり親しみがない機能かもしれません。このトークを通じてインライン展開の基本的な理解と実践的な知識を得て、ご自身のアプリに組み込むきっかけとなれば幸いです。
5月に発表されたように、Appleウォレットでマイナンバーカードを利用できるよう準備が進められています。
このトークでは、iPhoneにマイナンバーカードを搭載する際に重要となる以下の点について詳しく解説します。
これらの規格についての理解を深めるとともに、関連するAPIや実装方法についても紹介します。
このトークを通じて、iPhoneでのマイナンバーカードの利用に関する技術的な知識を習得し、
実際の開発や実装に役立てたり、デジタル身分証明書の未来を想像するきっかけになれば幸いです。
Predicate は true/false を返す論理条件です。
コレクションのフィルタ、検索に利用されます。SwiftDataのフィルタにも利用されています。
このPredicate論理条件の中身は &&, ||, =, <= など見慣れた論理式や、 allSatisfy() のようなシーケンスオペレーションが使えるため、ただの true/false を返すメソッドやクロージャのように思えてしまいます。
しかし、これをメソッドだと思って扱っていると思わぬ形でランタイムエラーに遭遇します。
このトークでは、PredicateマクロでPredicateの論理条件を書く時にはまった罠、注意点をお話しします。
iOSDC Japan 2023でご好評いただいた「SharePlayの歴史と進化」の続編です。
このセッションでは、iOS18でのSharePlayの進化や、今年ついに発売されたApple Vision ProでのSharePlayの利用方法について詳しく解説します。
20分のセッションでは、SharePlayの歴史を振り返りながら、iOS18での新機能やアップデート内容、そしてApple Vision Proでの実際の利用シーンを紹介します。SharePlayの最新情報にどっぷりと浸かることができる内容です。
具体的な内容は以下の通りです。
このセッションを通じて、SharePlayの新しい可能性や利用方法について深く理解していただけることを目指しています。ご期待ください。
[はじめに]
UIKitで作られた画面や既存機能をSwiftUI化する際に、
GeometryReaderや描画パフォーマンス、イベントの伝搬・連携、状態管理などで困った経験はありませんか?
この問題と正面からぶつかり、誰でも再現可能なシンプルなI/Fでコンポーネント化した経験を踏まえたお話をさせてください。
※Introspectなどのライブラリは未使用
[背景]
10年続く弊社プロダクトでは、InterfaceBuilderを使ったフリックカードの構成が限界を迎えていました。
「施策に追従するための実装コスト」や「AIを使った最適化」のハードルはエベレスト級で、
若手の多い弊チームでは尚更難易度が高いものとなっていました。
[主題]
このトークセッションでは、主に次の2点についてお話しします。
①設計について
②SwiftUIについて
などなど..数ヶ月以上に渡る壮絶なバトルについて、色濃くお話しできたらと思います。
よろしくお願いいたします!
アプリを取り巻く要件の中にはUIデザイン、機能仕様、リリース要件などさまざまなものがあります。この中でもリリース要件は選択肢が少ないため、自由度がかなり低いと言えます。
そんなリリース要件の中で、限定されたユーザーにだけアプリを配布し、利用できる仕組みが必要な場合があります。そんな要件を受けたときに、どのような選択肢があるでしょうか?
Firebase App Distribution、TestFlight、Apple Business Manager など、さまざまな手法がありますが、私の所属するチームでは、その中でも Unlisted App Distribution を採用しました。
このセッションでは、数ある手法の中からUnlisted App Distributionを選択するに至った経緯と、他の配信方法との比較検討の結果についてお話しします。また、Unlisted App Distributionを選択した際に気をつけるべき点についても詳しく説明します。
みなさん、認証機能のエラーハンドリングはどのように行っていますか?
近年のアプリの認証機能は、自社のサーバーだけでなく、Firebase Authorizationなどの認証系SaaSを活用していたり、Apple、Google、LINEといったSNSアカウントを利用した外部システムと連携したものがほとんどだと思います。
それに伴い、私たちがハンドリングしなければならないエラーの種類はどんどん増えており、
といった課題があります。
本トークでは、タップルが認証機能を刷新する中でおよそ140ものエラーを分類し向き合った経験をもとに、
上の句、下の句を扱う百人一首のように
を “問題解決までのスピード” に着目してお話しします。
本トークを通じて、いままで雰囲気で扱っていたエラー分類への解像度が上がることで、
皆さんのサービスでユーザーが自己解決できる認証エラーが増え、認証の突破率やユーザーの獲得数が増加すること、そして今まで時間を使っていた不具合調査の時間が短縮されることを目指します。
Apple Vision Proで空間ビデオを見るのは、まるでその場にいるかのようなリアルで素晴らしい体験です。この空間ビデオの記録にはMV-HEVC(Multiview High Efficiency Video Coding)という規格が用いられています。「Multiview」とは左右の目それぞれのフレームを指し、視差まで再現できるため、平面的なディスプレイにはないリアルさを感じられるようになっています。
では、どのように撮影を行えば良いのでしょうか?配信時に注意すべき点は?さらに、Vision Pro以外のユーザーにはどのように対応するのでしょうか?本トークではこれらの疑問に答えつつ、MV-HEVCに焦点を当て、この規格を理解し、空間ビデオの持つポテンシャルと具体的な活用方法について考察します。
規格自体のリリースは2014年と古く、両目の視差を利用した立体視に関してはさらに前から研究が行われており、ステレオスコピック動画の撮影のコツや、どんな表現に向いているのかについてはそれらを参考にできます。AVFoundationとVideoToolboxのAPIを使って2台のカメラで撮った動画から空間ビデオを作成する方法も紹介します。
このトークが、空間ビデオを活用した新しい魅力的な体験を構築する一助となれば、非常に嬉しく思います。
SwiftUIの登場によって、画面のStateを使ってUIを構築するState-Drivenなアプローチが可能になりました。
クライアントでは、バックエンドからいくつかのAPIをコールし、それらを組み合わせて画面のStateを構成し、SwiftUIのViewに渡すことでUIを表示することができます。
では、画面に一つのAPIで画面のStateをそのまま受け取れる場合、クライアント側にはどのようなロジックが残るでしょうか?
if文やSwitch文のような分岐を持たないアプリは実現できるのでしょうか?
本トークでは、BFF(Backend for Frontend)と呼ばれるクライアント用の中間サーバーを活用し、
可能な限りロジックをバックエンドに寄せたServer-DrivenなUI構築を実務で取り組んだ経験を通して
といった、クライアントが可能な限りプレゼンテーションロジック以外を持たない構成とその活用について紹介します。
さらに、本トークでは実際にBFFの導入が難しい方に対しても、極端な事例を通じて
といった疑問への一つの指針を提供します。
手塩にかけて育てたミュージックライブラリがぶっ壊れた経験はありますか?私はあります。
5年前、OSX Catalinaの登場時にiTunesが廃止され機能ごとにアプリが分かれました。
その後、新しいミュージックアプリでは様々な問題が起こりました。
(※全部筆者が経験したことです)
万単位にのぼる楽曲を1個1個精査して正しい状態に復旧するのは当然ながら非現実的です。
更にミュージックアプリの使い勝手の悪さも相まって泣き寝入りを余儀なくされました。
ですが、そこに救世主が現れました。そう、 ScriptingBridge
です。
しかし ScriptingBridge
はObjective-CがベースなのでSwiftで扱うには一工夫が必要です。
本セッションでは、macで他アプリケーションと連携するための仕組みである ScriptingBridge
をSwiftのみで扱う方法と、それを使ってミュージックライブラリから楽曲情報を取得・編集する方法を紹介します。
また、壊れた楽曲情報を半自動で復旧する為のガワとしてNowPlayingアプリを実装した話をします。
SwiftUIが登場してからおよそ5年が経ちましたが、複雑なレイアウトを表現する場面では、依然としてUICollectionViewが力強い味方です。
特に、Compositional LayoutとDiffable DataSourceの導入により、App Storeのような複雑なレイアウトも簡潔に、かつ容易に実装することが可能になりました。
セクションの順番さえ決まっていれば、その特定のセクションに対してアイテムのグルーピング方法を適切に指定するだけで、複雑なレイアウトを表現することができます。
しかし、セクションが不定の場合はどうでしょうか?たとえば、セクションによっては大きな単体のCellを表示したり、複数のCellを横方向に並べてスクロールさせたいが、その順序がサーバーサイドの都合により変化するような場合です。
UICollectionViewCompositionalLayoutでは、セクションに対して直接表現方法を指定するため、順序が不定では実現が難しいかと思われがちです。
しかし、セクションのenumに一工夫することで、このような動的なレイアウト生成も実現することができました。
本セッションでは、このように「受け取るデータの種類によってCellを自由に出し分ける必要がある場面」での、我々の成功パターンについてお話しします。
iOSアプリで動画を作成したことはありますか?
難しそうに思える画像生成や動画生成も順を追って理解していくことで意外とできるようになるものです
このトークではクライアント側での動画生成を試してみた経緯とそこで学んだ実際の動画の演出などについてお話しします。
このトークを通じて、AVAssetWriterを使った簡単な動画生成の流れとCore Graphicsを使ったレンダリングの基本を学ぶことができます。
iPhoneの進化により、位置測定技術は著しく向上しています。
GPSをはじめ、Wi-Fi、Bluetooth、そしてLiDARを利用した位置測定機能が搭載されています。 しかし、GPSは屋内で正確に計測することが難しく、Bluetoothは事前に機器の設置が必要です。LiDARなどの深度センサーはレーザー光を飛ばして反射光を計測するため、センサーを常に外部に向けておく必要があります。
今回は、これらの外部信号を用いずに、iPhone内蔵のジャイロセンサーと加速度センサーのみを使用して位置測定と距離測定を行う方法についてお話しします。 具体的には、xyz方向の3軸加速度データと3軸角速度データを用いて位置測定を行います。
このトークでは、以下の内容について詳しく説明します。
特に測定誤差に関する部分では、実際に計測をしたところ、大きな測定誤差が発生して大変苦戦しました。 どのような誤差が発生したか、そしてそれにどのように対処したかについて具体的な事例を交えて説明します。 これにより、同様の技術を利用しようと考えている方々にとって有益な情報を提供できると思います。
あなたのアプリは本当に安全に作られていますか?
Webアプリに比べて、おろそかになりがちなネイティブアプリのセキュリティ。
脆弱性診断を行うセキュリティエンジニアは、セキュリティに関するオンラインコミュニティ「OWASP」が発行する検証基準「MASVS」などをもとに、脆弱性診断を行っています。
また、彼らは、開発者が特に気をつけるべきセキュリティリスクを「OWASP Mobile Top10」として公開しており、これらを理解することは、セキュアなアプリケーション開発を行ううえで非常に重要です。
このセッションでは、実際にiOSアプリの脆弱性診断を行っている筆者が、OWASP Mobile Top10の中から特によく見かける脆弱性を紹介します。
そのうえで、それらに対する対策方法を解説し、各種脆弱性への理解を深めることを目的とします。
一般的なユースケースであればSwiftLintやSwiftFormatなどにコントリビュートするのが良いと思われるが、プロジェクト固有のルールやガイドラインとしてこうしたい、こう揃えておきたいというケースもあるはずです。このトークではそんな時に固有のLinterやFormatterをどう実現するのが良いかを追っていきます。
iPhone / iPad Proに搭載されているLiDARセンサを利用したリアルタイムスキャンにより、お家の間取り図を簡単に作成できるRoomPlanはもう触ってみましたか?
LiDARを利用した3Dスキャンは、すでに様々なデベロッパーよりApp Storeで提供されていますが、
WWDC2022においてAppleが提案した新しいSwiftAPIであるRoomPlanは、膨大な情報量を保持するスキャン結果から、非常にシンプルに壁、床、そして家具を再構築できます。
このセッションでは
を中心にiOSを彩るAR環境の一端をお話していきます。
類似の3Dオブジェクトの構築技術であるフォトグラメトリを利用したObject Captureとの比較や、LiDARセンサより得られるデータの取得、開発の中で困った点や、Reality ConverterやReality Composerとの連携について共有していきます。
Apple Vision ProおよびvisionOSが登場して早一年が経ちました。
毎日SwiftUIを触っているであろうiOSエンジニアの皆さんにとって、visionOS向けのUI開発で陥りがちなポイントを紹介します。
visionOSは皆さんが慣れ親しんだSwiftUIフレームワークを使用してUI開発が可能であり、基本的にはiOSやiPad OSアプリケーションの開発と大きな違いはありません。
しかし、visionOS向けに新しく追加されたUIコンポーネントであるOrnamentや、普段使わないWindowsやVolumesの概念などはまだ知らない方も多いでしょう。
そこで本セッションでは、visionOS向けのアプリケーションを開発する際に気を付けるべきポイントを以下のトピックに分けて詳しく紹介します。
・ Window向けUI構築で意識する点
Windowの特性と、それに応じたUIの配置やデザインのポイントを解説します。
・ Ornamentについて
Ornamentコンポーネントの使い方や、利用シーンについて具体例を交えて紹介します。
・ visionOSでは必須のHoverEffectについて
HoverEffectの重要性と、適切な使用方法について実例を交えながら説明します。
Swift Concurrency が初めて発表されてから約3年が経過しました。特に非同期処理の実装においては Swift Concurrency を選択することが一般的になってきました。
Swift Concurrency 登場以前から開発されているアプリの場合、非同期処理や UI 更新のためのデータバインディング目的で RxSwift を使うケースが多く、歴史の長いコードベースほど RxSwift への依存が大きくなっています。このため、機能開発と並行して徐々に Swift Concurrency へ置き換えていく、といったケースも多いのではないでしょうか。
本トークでは、既存の RxSwift で実装された箇所との共存を図りながら Swift Concurrency へ置き換えていく過程で気をつけるべき点や苦労した点について私の経験を交えてご紹介します。来るべき Swift 6 に備えて今からできる対応についてもご紹介します。
本トークでご紹介する主な内容は次のとおりです。
AppleのVision Frameworkは、機械学習とコンピュータビジョンの強力なツールです。このプロポーザルでは、今ではなくてはならない存在となり、日々お世話になっているVison Freameworkの進化の軌跡をたどり、現在の機能と利用事例を探り、将来の可能性について考察します。
2017年にWWDCで初めて発表されたVision Frameworkは、iOSデバイス上での画像認識と分析を簡単にすることを目的としています。このフレームワークは、顔検出、テキスト検出、オブジェクト追跡など、多岐にわたる機能を提供し、アプリ開発者がユーザー体験を向上させるための新しい道を開きました。
Vision Frameworkは、リアルタイムでの画像処理を可能とし、Core MLとの統合により、カスタム機械学習モデルを活用して、より高度な画像分析を実現しています。
このプロポーザルでは、その歴史を振り返り、現在の実用性を評価し、さらにWWDC2024で発表されるであろう新技術についても触れ、フレームワークを最大限に活用するための具体的な方法を紹介します。
みなさんは日常的にショートカットアプリを活用していますか?
私は楽をするためにショートカットを駆使して、さまざまな自動化を行っています。
ショートカットアプリにあなたのアプリを連携させるためには、App Intentsを利用する必要があります。
App Intentsを活用することで、ショートカットアプリだけでなく、SpotlightやSiriからの提案などの場所にも、あなたのアプリが表示されるようになり、アプリの起動導線が増加します。
さらに、Interactive Widgetsやアクションボタン等からアプリの機能が呼び出せることで、未対応の他のアプリと差別化でき、ユーザーにとって欠かせないアプリになるかもしれません。
このトークでは、App Intentsを最大限に活用してアプリのエンゲージメントを向上させるための具体的な知識や方法を紹介します。
・App Intentsの概要解説
・SpotlightやSiriなどのOSの機能との連携について
・Interactive WidgetsなどのApp Intentsの活用方法
また、このような機能の実装をスムーズに行うために、日頃の実装で気をつけるべきことなどについてもお話しします。
みなさんのアプリの可能性を広げ、ユーザーに愛されるアプリ作りの一助になればと思います。