僕はTC39で提案されているCall-this operatorを熱望しています。これによってTypeScriptの開発体験が大きく変わると信じています。
その考えを確かなものにするために、TypeScriptやVSCodeに勝手にCall-this operatorを実装して、個人開発で実際に利用することで、その開発体験を手触りしています。
何故そこまでしてCall-this operatorが欲しいのか、TypeScriptにどうやって実装するのか、といった、仕事に1ミリも役にたたないであろう話をします。
ポータブルで安全に埋め込み可能な実行フォーマットとしてWebAssembly (Wasm)が近年注目されています。エディタやネットワークプロキシなどのミドルウェアの拡張プラグインでの採用、またはマネージド環境でWasmを直接実行するサービスが増加しています。
そのようにWasmを採用したCDN上でのコンピューティングサービスの一つとしてfastly computeがあります。本セッションではfastly computeを商用サービスに用いた経験を元に、以下の内容について話します。
最近Webサービスを作るとなると、フロントエンドとバックエンドで分業します。開発が進むと疎通というタスクが発生しますが、大体ここで色々なトラブルが起きます。経験上、疎通が1発で成功したことはないです。このトークでは、これまで自分が経験したことを話したいと思います。自分も正解は知らないので、自分がよくやる方法論を話すという感じのトークになります。そのため感想戦会場などで議論をお待ちしております。
私たちのチームは、この3年間、大規模なOMS(Order Management System)の開発に取り組んできました。
3年間の長期的な開発の中で、技術面・組織面の両方で多くの改善を行なってきました。
本セッションでは、そのサービスの構成について解説し、技術選定や開発体制の改善のために取り組んだ内容について振り返りたいと思います。
具体的には下記の内容を話す予定です。
sync/async統一IFとしてのPromise.tryの役割について
https://tc39.es/proposal-promise-try/
https://github.com/tc39/proposal-promise-try
JavaScriptを書いたことはありますか?Web開発者なら、一度はあると思います。じゃあ、JavaScriptがどのように作られているか知っていますか?そう、TC39が仕様を策定して、JavaScriptエンジン開発者がそれを実装します。
じゃあ、JavaScriptエンジンに仕様を実装、あるいは修正したことはありますか?
私は最近、SafariのブラウザエンジンであるWebKitのJavaScriptエンジンの開発に参加し仕様に準拠していない動作の修正に取り組んでいます。
この作業で重要になるのがtest262です。test262はJavaScriptエンジンが仕様を満たしているか確認するためのテストスイートです。これにより、開発者は実装が仕様に準拠していることを確認できます。
このセッションでは、test262について、そしてWebKitでの運用についてお話します。