ここ数年、LLMによりソフトウェア開発の効率はかなり向上しました。そしてこれからもさらに向上し続けると思われます。
新機能実装や不具合修正、それに付随する調査などの効率が向上した結果、次にソフトウェアのリリースにおけるボトルネックになるのはどこでしょうか?
私は、品質保証のための自動テストがその一つであると考えています。
本セッションでは品質保証に必要な多数の自動テストを高速に実行する方法について、主に並列実行というアイデアに着目して考えていきます。
しかし一般に高効率な並列処理は難しいことが知られており、たとえば単にコア数の多いマシンを利用したり多数のマシンを同時に立ち上げるだけでは思ったほどの効果は得られません。
そこで、長らく研究されてきた並列計算一般に適用可能な諸概念の紹介および、それを踏まえた自動テスト特有の並列化事情についてお話しします。