複数課金プラットフォームにまたがる定期購読の勘所 by vilagia

YAPC::Fukuoka 2025
トーク(20分)

複数課金プラットフォームにまたがる定期購読の勘所

vilagia
4

背景

 現代のWebサービス開発において、サブスクリプション型の課金は切っても切れない存在と言えます。ブラウザ、iOS、Androidなどマルチプラットフォームにおけるサービス提供を考えると、この課金も様々な課金プラットフォームに対応する必要があります。
 それぞれの課金プラットフォームは、それぞれ固有のロジックを持つので、場当たり的に結合した場合、様々な矛盾を生み出しかねません。結合には一貫したポリシーが必要になります。それを決めるのは課金プラットフォームの開発者ではなく、プロダクトの開発者に他なりません。
 この発表では、ポリシーを持ってサブスクリプション型課金機能を組み込んでいくために必要なことを、Perlで開発しているアプリケーションであるGigaViewerの開発において直面した課題を中心にして論じます。

章立て

世界はプラットフォームで閉じていない 〜境界線上での困難〜

  • プラットフォーム同士の境界: プラットフォーム横断的に付与される権利の取り回し
  • プラットフォームとビジネスの境界: 提供したいサービスとプラットフォームが想定するサービスのライフサイクルギャップ
    -プラットフォームとアプリケーションの境界: 我々は確定した結果を受け入れることしかできない

境界線の上で転ばないために

  • どこまでを課金プラットフォームに委ねるか
  • エッジケースにおける運営不利益 vs. ユーザー不利益の最小化トレードオフ
  • 石橋を叩いて渡れ

ゴール

  • アプリストアにおける定期購読の全体像が概観できる。
  • 決済プラットフォームという「自分たちでコントロールできない外部仕様」と向き合うための、具体的な設計思想や開発・運用ノウハウを得られる。