とある組織で「フロントエンドエキスパート」というチームが2017年に立ち上げられました。
当時は社内にフロントエンドに特化したメンバーがおらず、
アーキテクチャのレガシー化を中心とした多くの課題が山積の状態であり、
それらを解決に導いていくために、最初は一人だけの状態から始まったチームでした。
「フロントエンドを最高にする」をミッションに掲げて、
支援・発信・啓蒙・探求を活動の柱に数年に渡り積極的な活動を続けた結果、
共感する仲間も増え、いまでは多くのフロントエンジニアが在籍しています。
それにより、フロントエンドエキスパートチームが関わらずとも、
技術的にフロントエンド領域をリードしていけるようになり、
情報発信や啓蒙活動も活発に行われるようになりました。
そして、チームは一定の役目を終え、2025年8月を持って解散を迎えました。
さて、これは「チームとしては目的を達成した上で解散したいい話」にも聞こえます。
しかし、実際のチームのメンバー視点では、必ずしも「いい話」だけではありませんでした。
実際に解散の決断に至るまでには、多くの課題や悩みを抱え、
一部メンバーは中年クライシスにも陥りかけていました。
プロダクトを横断する支援チームの立ち上げから、状況の変化に伴うチームの変遷、
解散に至るまでの経緯、それに伴うメンバーの葛藤、今後についてなど、
一つのチームが生まれて消えるまでのリアルな背景をお話できればと思います。