PHP8.5におけるパイプ演算子導入の影響とマルチパラダイムへの未来 by ma@me

PHPerKaigi 2026
レギュラートーク(40分)

PHP8.5におけるパイプ演算子導入の影響とマルチパラダイムへの未来

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概要

PHP8以降、match式の登場に代表される関数型言語の取り込みが進み、マルチパラダイムへと進化してきています。
さらにパイプ演算子の導入により、コーディング体験が大きく変わる局面に来ています。
一時変数の命名に掛かるコストや、多用による可読性の低下によるメンテナンス難易度の上昇、
array_mapに代表される配列操作の深いネストや、Collectionでの型情報がないメソッドチェーンに苦労された方も多いでしょう。
本セッションではパイプ演算子を中心にこのような問題を解決し、
より宣言的でわかりやすいコードを書くための手助けをしつつ、マルチパラダイムに向かうPHPについてお話しします。
オブジェクト指向設計に関数型言語の要素が加わることで、どのように設計の幅が広がり、どのようにコードが変化するのか。
そしてそれらにパイプ演算子がどう関わるのかを、具体的なコード例を交えて解説します。

話すこと

  • パイプ演算子の基礎と仕様。従来の記述(ネスト・一時変数)との比較
  • パイプ演算子がもたらす可読性と型安全性のメリット
  • Enum・match式・パイプ演算子を組み合わせた宣言的なコードの実装例
  • RFCも含めた、PHPのマルチパラダイムなコード設計

話さないこと

  • パイプ演算子の内部実装
  • 厳密な関数型プログラミング理論
  • 他の言語との詳細な機能比較