RSAが破られる前に知っておきたい耐量子計算機暗号(PQC)入門 by ASANO Masaki

PHPerKaigi 2026
採択
レギュラートーク(20分)

RSAが破られる前に知っておきたい耐量子計算機暗号(PQC)入門

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近年、量子コンピュータの実用化に向けた開発が急速に進展しています。
その一方で、量子コンピュータの進化はRSAや楕円曲線暗号といった公開鍵暗号技術の危殆化を意味します。

これに対抗する技術が「耐量子計算機暗号(Post-Quantum Cryptography: PQC)」です。

2024年8月、NIST(米国国立標準技術研究所)は長年の選定プロジェクトを経て、PQCの最初の標準規格(FIPS 203, 204, 205)を正式に発表しました。日本国内でも政府機関が2035年への移行目標を掲げるなど、PQCは実装・運用のフェーズへと大きくシフトしています。

本セッションでは、PQCの基礎知識から、その中心技術である「格子暗号」の仕組みや特徴にフォーカスして解説します。 さらに、AWS、Google Cloud、Azureといった主要クラウドベンダーの対応状況や、PHPエコシステムにおけるPQCの対応状況についても取り上げます。

今すぐにコードを書き換える必要はないですが、PQCは近い将来には当たり前となる技術です。このトークをきっかけに興味を持ってもらえれば幸いです。

【トークのアジェンダ】
・PQCの現状
  ・量子コンピュータの脅威(ショアのアルゴリズム)とHNDL攻撃(Harvest Now, Decrypt Later)のリスク
  ・NIST標準化(FIPS 203, 204, 205)について
・PQC(とくに格子暗号)の特徴について
  ・主要なPQCの紹介(格子暗号、同種写像暗号、符号ベース暗号、多変数多項式暗号、暗号学的ハッシュ関数)
  ・格子暗号の簡単な仕組みや特徴
・各クラウドベンダーやPHPでの対応状況
  ・AWS、Microsoft Azure、Google Cloud の状況
  ・PHP での検討状況