三上崇
yurufuwahealer
Laravelアプリケーションの運用において、エラー調査にどれくらいの時間を費やしていますか? 「ログ検索(Kibana等)をしているが、POSTパラメータが欠落していて再現できない」「スタックトレースだけでは原因が特定できない」——かつての弊社もこのような課題を抱え、調査に数時間を費やすことも珍しくありませんでした。
本トークでは、Sentryを導入していない、あるいは基本機能のみ利用している方に向けて、エラー対応の効率化からパフォーマンス改善までの一連の流れをお話しします。
前半では、Sentry導入による劇的な開発体験の変化を紹介します。 リクエスト時のパラメータや実行環境などの豊富なコンテキスト情報の記録、そして類似のエラーを自動でまとめる「インテリジェントなグルーピング」機能により、Slack通知のノイズを大幅に削減。以前は困難だったエラー原因の特定が数分で完了するようになった経緯と実績をお伝えします。
この「守りの効率化」を踏まえた上で、後半は「Laravel Insights」を活用した「攻めのアプリ解析」について詳しく見ていきます。 ここでは、ループ内で過剰にDBクエリを発行してしまう「N+1問題」の検知や、遅延しているHTTPリクエストの特定など、パフォーマンス低下の要因(ボトルネック)を可視化する方法を解説します。さらに、AIエージェントによる根本原因の推論機能を用いたデバッグフローも紹介します。
Sentryを導入し、「ログを探す時間」を「コードを直す時間」に変えましょう。チームの開発生産性を高めるための具体的な実践手法を持ち帰っていただければ幸いです。