PHPerKaigi 2026
PHPer Book Revue (5分)

はじめての老い

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本書は著者で編集者の伊藤ガビン氏が、59歳から61歳までに渡る、老いに勢いがあり、やたら活発に老いている状況を客観的に見つめ直した珠玉のエッセイ集です。

いつか直面する老害問題
老害になる年齢はあるのか、職業によってその差はあるのか、旬の時期、いきいきと活躍できる老害は50代なのか? 自分が老害であると考慮しつつ、気をつけざるを得ないという実感。すでに身に覚えのある方も多いのではないでしょうか。

身体的変化
この物語は「老眼」を老いと自覚することで始まり、さらには身長が縮み、眉が伸び、おじいさんの動きになった!というおじいさん感について人間行動学者の細馬宏通氏と午前2時まで対談する様子が描かれています。
また、見えない老いの一つ、信じられないほど手がカサカサするに対して、めちゃくちゃ水を飲んで克服したグラフックデザイナーの松本弦人氏の逸話も必読でしょう。

老いを書くことで、うっすらと見えてきた老いのヤバさランキング第一位とは何なのか? 昭和のOSはアップデート対象外なのか? 最終話 「逃げ切る」という考え方 についても、ぜひこの本を手にとって考えてみてください。

今まさに老いている方、老いのベテラン、そしてこれから老いようとする方、これら全ての方々が活躍する現代のソフトウェア業界にお勧めできる、たいへんカジュアルな老いの入門書です。

"「おじさんからの卒業旅行中でしょ。まだ『老い』が来てないから、そんなもん書けるんだよね」"
本書 センパイの話より 戸田誠司氏談

Pヴァイン刊 著者:伊藤ガビン 編集者/京都精華大学メディア表現学部教授(PC黎明期の雑誌LOGiN編集者であり、パラッパラッパーシリーズ・動物番長のシナリオライター、どこでも編集会議のポッドキャスター)