オブジェクト指向は現代のシステム開発においてスタンダードな方法論の一つですが、「オブジェクト指向とはなんですか?」と問われると明確に答えられる方はわずかではないでしょうか?
理由は「オブジェクト指向」が指す意味が広すぎるからです。
正解がいくつもあるゆえに正解が見つからない、といった状態だと思います。
本セッションでは「概念投影指向」というものを提案したいと思います。
いわゆるオブジェクト指向(の一つ)ですがあえて別名称で紹介します。
システムは人間の代わりに処理等引き受けてくれるものです。
ですが、システムは人間の事を知りません。セマンティックギャップが常に存在します。
システムに人間の事を知ってもらう為に我々プログラマー存在すると言えるでしょう。
その為には、まず我々プログラマーが人間の事を知る必要がありそうです。
例えば、目の前にフレームがついた2枚組のガラスがあったとします。
ほとんどの人はこれを「メガネ」だと認識するでしょう。
でも、例えば今日初めて地球にきた人はそれをメガネとは思いません。
それはなぜでしょうか?
答えは簡単で我々人間がメガネという「概念」を知っているからです。
つまり、存在の前提には概念理解という暗黙の大前提があります。
システムも同じです。メガネ、ユーザーの名前、予約情報、全てオブジェクトとして存在させるには、まずは人間界にある「概念」を知ってもらう(投影する)必要があります。
概念投影指向とはこのような考え方に基づきます。
セッションにて概念投影指向とは何か?そのメリットは?具体的には?(PHPでのサンプルコードとなる予定です)といった部分にフォーカスをあて、あいまいだったオブジェクト指向設計の中でも明確な設計方針を示す事が狙いとなります。