エンジニアがこの先生きのこるためのカンファレンス2026
通常セッション(20分)

感情と身体を置き去りにしない、エンジニアの生きのこり方 ──いまから、ここから「自分の状態」を扱うという選択

saori_murooka さおりん saori_murooka
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① 発表概要(約400字)

エンジニアとして働き続けていると、がむしゃらに長時間デスクに張り付く働き方が、年齢や経験とともに少しずつきつくなってきます。目の疲れ、集中力の低下、理由のわからない消耗感。それらは怠けや甘えではなく、身体や感情からのサインです。

しかし現場では、忙しいから、成果を出さなければならないから、という理由で、そうしたサインが置き去りにされたまま働き続けてしまうことが少なくありません。
ベテランだから無理をし続けられるわけでもないですし、若手だって同じはずです。

本セッションでは、エンジニア自身が自分の感情や身体の反応を「情報」として扱うことで、心身をすり減らさずに働き続ける視点を紹介します。
生きのこるために、まず自分を楽にしていい。「いまから」「ここから」始められる、持続可能な選択についてお話しします。

② 発表の詳細(約1000字)

エンジニアの現場では、正しさや効率を重視する文化が強く根付いています。設計の妥当性、レビューの指摘、改善の積み重ね。どれも重要である一方で、疲れや違和感、不安といった感情や身体のサインは、後回しにされがちです。

例えば、集中力が続かない、会議が終わるとどっと疲れる、なぜか判断が重く感じる。こうした状態に対して「まだ頑張れる」「気のせいだ」と自分を押し込めてしまうと、気づかないうちに心身に無理が溜まっていきます。その結果、仕事への意欲が下がったり、関係性がぎくしゃくしたり、長く続けること自体が難しくなってしまいます。

本セッションでは、感情や身体の反応を「コントロールすべきもの」ではなく、「判断材料のひとつ」として扱う視点を提示します。自分はいま疲れているのか、何に違和感を覚えているのか、どこで踏ん張りすぎているのか。それに気づけるようになると、無理を重ねる前に立ち止まったり、休み方や関わり方を選び直したりすることができます。

また、自分の状態に気づけるようになると、不思議と場の空気や他者の状態にも目が向くようになります。「なんだか重たい」「いつもと違う」という感覚を否定せずに扱うことで、関係性が少しずつ軽くなり、結果として仕事が進みやすくなる場面も多くあります。

感情や身体を扱うことは、楽をするためでも、弱さを正当化するためでもありません。それは、自分の状態を正確に把握し、無理のない判断を積み重ねていくための、実践的なスキルです。状態を無視したままでは、どれだけ正しい判断も継続できません。

未来に向けて新しい技術を学ぶ前に、まず「いまの自分の状態」に目を向ける。本セッションでは、エンジニア自身が壊れずに働き続けるための、現場に根ざした視点を共有します。

③ 想定する聴衆と、その人たちが得られるもの

想定する聴衆
• 日々の業務を頑張っているエンジニア
• 忙しさや疲れを感じつつも、どう扱えばよいかわからない人
• 将来もエンジニアとして働き続けたいと考えている人

得られるもの
• 感情や身体のサインを無視しなくてよいという視点
• 自分の状態に気づくためのヒント
• 無理を重ねずに働き続けるための考え方

④ なぜあなたがこのトピックについて話すのか

私自身、エンジニアやプロダクト開発に関わる現場で、正しさや成果を優先するあまり、自分や周囲の感情・身体のサインを後回しにしてきた経験があります。その結果、関係性が重くなったり、仕事そのものが続けにくくなったりする場面を多く見てきました。

そうした経験を通じて、エンジニアとして生きのこるためには、スキルや努力だけでなく、自分の状態を丁寧に扱う視点が欠かせないと感じています。本セッションでは、現場での実体験をもとに、「いまから」「ここから」始められる形で、その考え方を共有したいと考えています。