エンジニアリングマネージャーの役割には、開発チームの生産性を最大化し、プロジェクトを効率よく推進することが求められます。近年、開発生産性は「Four Keys」や「SPACE」など、生産性が高いチームに共通する指標によって語られることが多いですが、「インプットに対するアウトプットの大きさ」という生産性の本質的な意味に踏み込んで論じられる機会は限られています。
生産性を真に最大化するためには、インプットに対して最適なアウトプットを生み出すための戦略的なリソース配分が不可欠です。そこで鍵を握るのが「管理会計」の視点です。管理会計とは、組織内でのコスト構造やパフォーマンスを把握し、データに基づいて最適なリソースを配分するための会計手法で、エンジニアリングマネージャーの戦略的な意思決定に役立ちます。たとえば、機能ごとの工数配分や機能開発と運用・リファクタリングのどちらを優先するかなど、決められたインプットに対して効果的なアウトプットを実現するための戦略が見えてきます。
このセッションでは、管理会計の基本的な概念から実践的な応用方法までをエンジニアリングマネージャーの視点で紹介します。具体的には、各プロジェクトの進行状況をコストやパフォーマンスの観点で評価し、必要に応じてリソースを見直す方法や、インプットに見合ったアウトプットを確保するための戦略を、自身の実体験をもとに解説します。また、アウトプットを最大化するためのKPI設定や、コスト削減と生産性向上のバランスをとるためのノウハウもお伝えします。
会計知識のないエンジニアリングマネージャーでもすぐに理解・実践できる内容となっており、初心者にもわかりやすい言葉と具体的な事例で説明します。この機会に、戦略的リソース配分の知見を身につけ、チームのアウトプットを最大化する新たな視点を獲得してください。