Engineering Manager Conference Japan 2025
セッション(20分)

学習し、成長していく組織をつくる三つの観点

urahiroshi 浦山 裕史 urahiroshi

概要

組織設計を行うにあたって、組織や組織内のメンバーが日々の活動から学びを得ながら成長できるか、というのは重要な要素と考えています。
組織の成長を促すために必要な三つの観点として、「フィードバックループ」「トレードオフ」「オーナーシップ」を挙げます。

  • 「フィードバックループ」とは、構築 (Build) - 計測 (Measure) - 学習 (Learn) のフィードバックループが一つの組織/役割の中に閉じているかどうか、という観点になります。
  • 「トレードオフ」は、特定のアクションによる成果と副作用が一つの組織/役割の中に閉じているかどうか、という観点になります。
  • 「オーナーシップ」は、フィードバックループやトレードオフを生み出す活動を実施する組織/役割と、意思決定を行う組織/役割が一致しているかどうか、という観点になります。

これらの観点がケアされていない組織設計だとどのような問題が生じるか、"DevとOpsの分離" "設計チームと実装チーム" "職能分離チーム" などを反例として提示しながら、組織設計でケアすべきポイントについて紹介します。
また、これらの観点を踏まえ、筆者が所属するDiniiでどのように組織体制を変えようとしていっているかという事例についても紹介します。

Learning Outcome

  • チームのミッションや組織設計、ロールの役割設計を行う際に、どのような点を意識すればよいかの観点を得られる
  • 現在担当している役割やチームのミッション、他のチームとの関係について振り返り、より良い体制やミッションがないか考える上での契機となる