タイトルの「お手並み拝見をしない」はよく言われるフレーズだと思います。
新しいメンバーをチームが受け入れるにあたって、まずは力試しだとばかりに不十分なサポートで難しい仕事をやらせてみるやり方・周囲のそういう姿勢は百害あって一利なしである、壁際で腕組みして「どれどれ」とするのはいけないのだと。
新しくチームに参画する人が、「チームから受け入れられていない、このチームでは必要な支援が受けられない、仕事の成功ではなくストレス耐性を要求されている、減点方式で評価されそうだ」と思ってしまうのは、ふつう、その人のパフォーマンスによい影響を与えません。オンボーディングにおけるそれはアンチパターンだという認識は世に広まっていると思います。
しかし実際のところ、同様の有害さを含むお手並み拝見モードのコミュニケーションというのは、新メンバー受け入れ場面でも、またそうでない場面でも容易に発生してしまいます。相手が仕事を達成することよりも、できるかどうか確かめることを優先してしまう。単にそれが形式的に悪いことだと線を引いてしまうことも難しいものですし、振り返って自身の振る舞いにそのようなかたちを見出してしまって「自分、矛盾しているのでは? 自分の中では一貫していても周囲から読み取れないのでは?」と悩むこともあります。
ここでは、経験ベースとはなりますが、「お手並み拝見」について少し掘り下げ、普段から生じているその姿勢の影響について向き合う事例についてお話しします。
以下のような方を対象としています。具体は異なっても悩みの形は相似であると思いますので、一緒に悩みましょう。