ローテ1on1でコミュニケーション機会とマネージャ育成を両取りする by Takafumi ONAKA (onk)

Engineering Manager Conference Japan 2025
セッション(20分)

ローテ1on1でコミュニケーション機会とマネージャ育成を両取りする

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はてなでは、エンジニア全員にメンターが付く「エンジニアメンター制度」を運用しており、目標設定や1on1を通じて成長支援を行っています。しかし、私のチームでは以下の課題が顕在化していました。

  • メンターが不足しているため、一部のメンターに負担が集中
  • 小規模チームではTL(テックリード)がメンターになることが多いが、日常会話との差別化が難しく、メンティーが成長実感を得にくい

これらの課題に対処するため、私たちのチームでは「ローテ 1on1」という仕組みを導入しました。この仕組みでは、TLやEM(エンジニアリングマネージャー)がローテーションで1on1を行い、メンティーは隔週で異なるメンターと話す機会を持ちます。メンター間で共有議事録を運用し、定期的に情報を読み合わせることで一貫性を保っています。

導入時には以下のメリットを期待していました:

  • 多様な視点の提供:異なるメンターと話すことで、新しい視点や考え方に触れられる
  • メンター育成:初心者メンターにとって、責任が分散され、また他のメンターのやり方を学ぶ機会となる
  • コミュニケーション機会の拡大:自チームだけじゃなく他チームのTL、EMとの交流が定期的に行われ、知識や視野が広がる
  • 負荷の軽減:メンター役が分散されることで、個々の負担が減少

本トークでは、この仕組みの設計・運用プロセス、具体的な効果や、発生した課題とその解決策についてお話しします。サイロ化やメンター不足に悩むチームにとって、役立つ事例となるでしょう。

先にオチを伝えておくと、導入から2年後にはチーム間の相互理解も高まっていて、メンターが十分に増えたので、役割を果たしたとして、この取り組みは終わらせています。

Learning Outcome

1on1 相手が多くて困っている人、マネージャの育成・委譲を何から始めたら良いか迷っている人に、具体的な事例を紹介します。