多くのテック企業において、プロダクト開発の生産性を底上げするべく、社内開発基盤を支えるプラットフォームチームを組成することがあります。
この社内プラットフォームは黎明期を乗り越えて、社内の開発者という顧客を獲得して盤石になった時、場合によっては方向性に迷うことがあると思います。
安定顧客が存在することによる慢心の発生、プロダクト開発チームとの距離による情報流通量の低下、守りに走りすぎて開発組織のボトルネックになるなどです。
医療系スタートアップ Ubie のデータプラットフォームは 2024 年の夏頃、まさにこの手合いの課題に直面していました。
技術的には理にかなっているものの、利用者にとって取り掛かりにくく生産性が低下してしまう。しかしデータ分析をする上で使うことが必須で避けられない。利用者がその状態に耐えて利用し続けてしまうと、それが組織を取り巻く変えられない制約として根づいてしまう。
この状況を打破すべく、 Ubie データプラットフォームチームでは社内ユーザのヒアリングや課題の収集、今までに無かったリスクテイク可能にする機構の導入など様々な施策を回すことで、利用時に必要な作業の一部リードタイムを 1/8 に短縮、ヘビーユーザからのポジティブな反応を獲得するに至りました。
本セッションではこの Ubie データプラットフォームチームで行った生産性改善プロジェクトのマネジメントと、より一般化した社内プラットフォームのマネジメントの考え方について紹介します。