毎年4月が近づいてくると、謎の美意識と焦燥感に駆られ、コードを書くことになる。あるいは、日頃役に立つソフトウェアを作っている反動なのか、もしくは意味を問うことに疲れただけかもしれないが、ノンセンスへの憧憬に突き動かされて、コードを書く。そうして4月の訪れと共に、あまり役に立たない、いや全く役に立たないソフトウェアをデプロイする。
こうして私は、この何年か、4月1日に何らかのソフトウェアを発表してきた。ただ無意味なのではおもしろくないから、せめてそこに技術を詰め込んだ。それは例えば、ジオコーディングの技術であり、文字を描画する技術であり、言語モデルの技術である。
技術を磨くことで、私たちはまったく役には立たないが、少しだけおもしろい、そういうものを作ることができる。そういうことを発表します。