■ 発表カテゴリ
・Practices: SREの実践例と得られた教訓
■ 発表概要(400字程度)
誰しもが一度は医療機関に行って「待ち時間が長いな」と感じたことがあるでしょう。医療において、アプリケーションのパフォーマンスは特に外来診療では非常に重要な指標となります。お医者様のカルテを記入する時間、薬を処方する時間、会計に情報を連携する時間等、これらが連なって「待ち時間が長いな・・・」という体験につながっています。
本セッションでは、医療SaaSを提供している発表者が遭遇した、パフォーマンスにまつわる問題の問題に対してチームで向かい合った話を実例を踏まえてお話します。
■ 発表の詳細(1000字程度)
株式会社ヘンリーでは、医療機関様に対して「電子カルテ」と「レセプトコンピュータ」が一体化したSaaSを提供しています。これにより、みなさまが体験する「医療機関に行って受付〜会計をする」までの流れを一気通貫で提供をしています。そのため弊社が提供するアプリケーションのパフォーマンスは待ち時間のような体験に非常に強い関連があります。
新機能のリリース時、既存機能の既知の課題などを調査するためにo11yツールは現在欠かせないものとなっています。
ヘンリーでは、いくつかのo11yツールを利用しています。今回はゴールデンシグナルにおけるレイテンシ調査に非常に優れた「Honeycomb」にフォーカスして、それらを駆使した実例を発表します。
OpenTelemetry Collector経由で送信されたトレース情報がHoneycombに蓄積されています。
それらを利活用して、問題となるトレースの発見やトレースのSpan分析、さらにローカルでJaegerを活用して擬似的に同様の体験を生み出した話など、アプリケーションチームとして実践をしているSRE事例についてお話いたします。
■ 対象聴衆とその人たちが得られるもの
次の方々に対して、o11yを獲得することでプロダクト開発にどのように寄与するかの実例を踏まえた知見を提供します。特にアプリケーション開発者目線で使いやすいツール、データの民主化をすることによる開発者体験の価値について得られると考えています。
■ なぜこのトピックについて話したいのか(モチベーション)
弊社ではSREチームの頑張りにより、o11yを獲得するための仕組みが非常に整っています。しかし、これらはアプリケーションチームの協力があって本領を発揮しはじめます。今回はプロダクト開発をしているチーム側の視点でo11yの実践例を話したいと感じました。
また、普段あたりまえのように実践しているSRE事例は実はo11yツールを入れたがイマイチ使いこなせていないという方にとって非常に価値のあるものではないか?と考えました。
それらを踏まえて、今回はこのようなトピックでセッション登壇をしたいという経緯に至りました。