■ 発表カテゴリ
募集要項(https://srekaigi.notion.site/SRE-Kaigi-2026-CfP-25a6f7392c108187a9e6e47c346396b2) にある6つの発表カテゴリからお選びください
・Case Studies: 実際の導入事例や失敗談
■ 発表概要(400字程度)
我々の組織は急成長を遂げている一方、最近になって障害が目立つようになってきました。そこで、我々は社内にSRE practiceを浸透させるべく奮闘していたのですが、様々な壁にぶち当たりうまくいきませんでした。そうした反省を踏まえて、我々は今Platform Engineeringの力を借りてこの壁を乗り越えようとしています。SRE Enablingにおけるの我々の苦悩、SREとPlatform Engineeringの結実など、有意義なトピックが豊富にあると思いますので、是非お聞きください!
以下お話しするトピックになります。
■ 発表の詳細(1000字程度)
我々の組織を取り巻く現在の状況
私が所属するLegalOnTechnologiesを取り巻く最近の状況と、SREチームがSRE practiceを推進していくmotivationについて話します。ここで話す内容としては、以下のトピックになります。
・ 大型プロダクトローンチ以後機能開発を優先してきた結果、SLOなどのSRE practiceを導入してこれなかった(= SREチームは「インフラ屋」としてしか機能できていなかった)という現状
・ 最近になって障害が多発してきて、社内的にもこれをどうにかしないといけないという風潮
・ これを追い風として、今こそSRE practiceを社内に浸透させようという機運
我々はなぜこれまで”SRE”できてこれずにいたのか?
実はこれまで全くSREのpracticeの導入を試みてこなかったというわけではなく、機能開発に忙殺されながらも色々試みましたが、どれもうまくいきませんでした。ここでは、その失敗談を話したいと思います。
・ 適当なSLI/SLOを設定してしまったことによるAlert Storm
・ 開発者のObservabilityに対する感度
・ 形骸化してしまったPostmortem
まずはやれるところから!Postmortemの運用刷新
現状のままではいけない、SREせねば!、ということでまずは手をつけやすそうなPostmortemの運用から見直すことにしました。具体的には以下のような取り組みについてお話しします。
・ 現状分析:「うわっ…私のPostmortem、分析足りなすぎ…?」
・ 運用方法&テンプレート見直し
・ Postmortemをもう一度!開発者全員にPostmortemの重要性を説いた話
Observability基盤の刷新
Observability周りを効率的に推進していくには、Platform Engineeringの力を駆使していくのが良いと判断しました。幸い、我々の組織では全社共通基盤のPlatformがあります。ここでは、このPlatformにObservabilityの要素を組み込んだ話をします
・ self-serviceを推進するアプリケーションプラットフォーム”Akupara”
・ ObservabilityツールをDatadogに移行した話
・ observability-kit / slo-kit:Platformを通した「人類皆SRE計画」
SREの日の出:準備はできた、さあ、Enablingやっていきましょう
最後に、今後どのようにSREのEnablingを進めていくかについてお話しします。
・ Postmortemの推進
・ Observabilityの推進
・ SLO駆動開発
■ 対象聴衆とその人たちが得られるもの
対象聴衆
・ 組織にSRE practiceを浸透させることに苦戦されている方
・ SREの教科書にはない実際の経験談を聞きたい方
・ SREとPlatform Engineeringの協働の仕方に興味のある方
その人たちが得られるもの
・ SRE practiceを浸透させる際に踏んではいけないNGポイント
・ SRE practiceを浸透させるための一つの事例
・ ObservabilityをPlatform Engineeringの一部として扱う方法
■ なぜこのトピックについて話したいのか(モチベーション)
Site Reliability Engineeringに関する本はたくさんあれど、実際にそれをやっていこうと思うと様々な困難に出くわします。そうした話というのは、本では得ることのできない知識なので、是非登壇という形で多くの人に共有したいと思いました。また、SREとPlatform Engineeringの協働というのは最近ではちょこちょこ目にしますが、まだまだ事例としては少ない方だと思うので、是非弊社における事例を聞いていただくことで、お聞きいただいた方々の助けになるのではないかと思った次第です。