エンタープライズ技術コミュニティで SRE イベントを開催する苦悩、それによって得られたもの by 木村健人(AoTo)

SRE Kaigi 2025
セッション(30分)

エンタープライズ技術コミュニティで SRE イベントを開催する苦悩、それによって得られたもの

AoToLog_ 木村健人(AoTo) AoToLog_

■ 発表カテゴリ
・Culture: SRE文化の醸成と組織変革

■ 発表概要(400字程度)
SRE の文化の醸成は単一の組織内で達成できるものではなく、様々な組織での SRE プラクティスや知見の共有により深まります。特に、大規模なエンタープライズで SRE の文化やプラクティスを適用することは難しく、複雑な知見やプロセスを必要とします。そのため、エンタープライズ特有のアプローチや知見の共有するコミュニティやイベントの場は、 SRE の文化を取り入れて組織の変革を促すために重要な機会となります。

本セッションでは、多様なテーマを扱うエンタープライズ技術コミュニティにおいて、SRE・オブザーバビリティにフォーカスしたイベントを主導した経験をもとに、運営としての苦悩と複数回のイベントの結果と得られた効果や与えられた影響をまとめます。最後に結論として、エンタープライズに求められる SRE の文化の形を考察し、エンタープライズを対象とした SRE イベント運営の意義をお話しします。

■ 発表の詳細(1000字程度)
本セッションでは以下のトピックで発表を行います。

  1. 一般的な SRE コミュニティの整理
  2. Jagu'e'r Observability-SRE 分科会の紹介
  3. SRE イベント活動の目的と振り返り
  4. SRE イベント運営の苦悩
  5. SRE イベントの結果とフィードバック
  6. エンタープライズに求められる SRE 文化

本セッションでは、2024年を通して Google Cloud 公式のエンタープライズ技術コミュニティである、Jagu'e'r(Japan Google Cloud Usergroup for Enterprise) 内でオブザーバビリティや SRE をテーマとする Observability-SRE 分科会の立て直しと運営行った経験をもとにその知見を共有します。

Jagu'e'r Observability-SRE 分科会は、日本でいくつかある SRE コミュニティの中でも、エンタープライズにフォーカスをしたクローズドグループ内で組織された特殊なコミュニティです。こうしたコミュニティで、複数回のイベント開催し経験した苦悩と得られたものを赤裸々にご紹介し、今後のエンタープライズに所属する SRE に関わる方々に求められるコミュニティを通した SRE 文化の伝搬とコミュニティのあり方についてお話しします。

さらに、こうしたコミュニティ運営を通して得られた知見から、エンタープライズに求められる SRE 文化を考察し共有します。

■ 対象聴衆とその人たちが得られるもの
対象
・SRE の文化とプラクティスの共有を目的とする、SRE コミュニティに関わるすべての方々
・エンタープライズに所属する、システム提案・開発・運用・ビジネス分析などの IT システムに関わる方々
・組織内で SRE の文化とプラクティスの醸成に苦労している方々

得られるもの
・SRE 文化とプラクティスを共有する上で障壁となるエンタープライズ組織への理解
・SRE 文化とプラクティスを広める意義と方法
・エンタープライズに求められる SRE 文化の知見

■ なぜこのトピックについて話したいのか(モチベーション)
・エンタープライズ × SRE × コミュニティという特殊な組み合わせの知見を持つ個人として、さらにその知見を広める意義があるため
・SRE の文化やそのコミュニティの形態について、現状を整理し最適な将来像を模索するため
・Jagu'e'r Observablitiy-SRE 分科会の紹介と今後の活動方針を考察し提示する機会を得るため