SkyWayのWebRTC Observabilityを支えるCloudNative アーキテクチャ by 内田裕貴

SRE Kaigi 2025
セッション(30分)

SkyWayのWebRTC Observabilityを支えるCloudNative アーキテクチャ

yuki_wtz 内田裕貴 yuki_wtz
1

■ 発表カテゴリ
募集要項( https://www.notion.so/srekaigi/SRE-Kaigi-2025-CfP-0939fcd968a74bddaebdbf638a957ab9 ) にある6つの発表カテゴリからお選びください

・Architecture: SREの視点からのシステム設計

■ 発表概要(400字程度)

SkyWayは、WebRTC ObservabilityサービスであるSkyWay Analyticsをユーザー向けに提供しています。WebRTC Observabilityサービスは決定的なものが無いため、SkyWay Analyticsでは、データ収集クライアント・データ収集サーバー・DB・可視化アプリケーションを全て自前で開発しています。

このデータ収集基盤は、Google CloudのCloudRun, Cloud Logging, Cloud PubSub, Bigtable, AlloyDBなどを用いて構築されています。

100種類近いWebRTCの統計情報をどのようにGoogle Cloud上で処理し、WebRTC Observabilityサービスとしてユーザーに見せられる形にしているのかについて、システムアーキテクチャを元にお話しします。

■ 発表の詳細(1000字程度)

  • WebRTC Observabilityサービスの必要性とSkyWay Analyticsについて(5分程度)
  • SkyWay Analyticsのクラウドアーキテクチャ概要 (5分程度)
    • アーキテクチャの全体像
    • SkyWay Analyticsが収集・可視化するWebRTC統計情報の概要と処理の流れ
  • クラウドアーキテクチャの技術選定のやり方(20分程度)
    • 採用したクラウドサービスを一つずつ選定理由とともに紹介します。
    • 技術選定として面白い点として以下のような点を取り上げます。
      • なぜサーバのデータ収集にREST APIではなくCloudLoggingを使っているのか?
      • なぜRDB(AlloyDB)とNoSQL(Bigtable)を使っているのか?

■ 対象聴衆とその人たちが得られるもの

対象

  • 低コスト・高可用性なCloudNativeアーキテクチャを実現したい人
  • 大量な・多様なデータを収集するデータ基盤を構築したい人
  • Google Cloudの各種サービスの概要・使い分けについて知りたい人
  • 一般的なObservabilityツールでは対応できないようなケースでObservabilityを推し進めたい人

得られるもの

  • CloudNativeアーキテクチャのメリット・デメリット
  • クラウドサービスの技術選定の行方
  • Google Cloudの各種サービスの知識
  • Observabilityを実現するためのアーキテクチャの知識

■ なぜこのトピックについて話したいのか(モチベーション)

WebRTC Observabilityサービスとして開発したSkyWay Analyticsは、SkyWayチームで使うだけではなく、SkyWayを利用してビデオ通話機能を実現したいエンジニアにも使ってもらえる、ユニークなObservabilityサービスです。

このサービスの実現のため、Google Cloudの各種サービスを組み合わせ、低コストで高い可用性を持つアーキテクチャを構築しました。

サーバーのログを収集のためにREST APIではなくCloud Logging + Cloud PubSubを用いてサービス間の結合を疎にしている点や、多様なデータに対応するためにRDBであるAlloyDBとNoSQL DBであるBigtableの両方を用いたハイブリッドDB構成にしている点など、非常にユニークな点がいくつもあるため、この知見を皆様に共有したいと考えています。