海外製 OSS にマルチバイト圏のつらみを頑張って伝えた話 by ふわせぐ

PHPカンファレンス福岡2023
レギュラートーク(15分)

海外製 OSS にマルチバイト圏のつらみを頑張って伝えた話

fuwasegu ふわせぐ fuwasegu
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皆さんはどこの言語圏にお住まいでしょうか?
(もちろん PHP 言語圏だとは思いますが)PHPer の皆さんの中には,私と同じ日本語圏にお住まいの方も少なくないのでは無いでしょうか?
日本語と言えば?そう.マルチバイトですよね.私達は日頃からマルチバイト文字と呼ばれる文字を扱っています.

一方で,Laravel を始めとする世界で使われている OSS を作っているのはどこの国の人なのでしょう?
OSS のコミュニティを覗いてみると,ドキュメントや Issue はどれも英語で書かれています.もちろんこれは,英語は世界で広く使われている言語だから,というのもありますが,(これは私の体感ですが)開発者の多くは主に英語をネイティブに使っている方のような気がしています.

私が過去に使っていたライブラリやフレームワークも,英語圏の方,つまりシングルバイト文字を日常的に使っている方々が開発しているものが多くありました.そのようなライブラリやフレームワークは,しばしばマルチバイト文字が入力されることを想定していないことがあるようです.
そして,私のようなマルチバイト圏に住むエンジニアからしたら当たり前のことや感覚が,シングルバイト圏に住むエンジニアには伝わりにくいなと感じることがありました.

本セッションでは,実際にライブラリやフレームワークに「マルチバイト文字」に関するプルリクエストを作ったりディスカッションしたりした経験を元に,自分や他の開発者が直面しているライブラリやフレームワークの課題をいかに上手くコミュニティに伝え,世界で広く使われる OSS に少しでも貢献できるエンジニアになれるか,ということについてお話します.