ソフトウェア開発において、モデル化や抽象化と言ったときに、多くの方は実装しようとしているシステムで扱う対象(業務など)に現れる情報や機能の構造をイメージするかと思います。一方で、私のエンジニア経験の中で、扱う対象の見え方がシンプルになるような「道具」としてのモデルを導入できた経験が何度かあります。エヴァンスのドメイン駆動設計でいう「ブレイクスルー」ほど大胆な発明ではないにしても、小さなブレイクスルーと呼んでも良いようなモデルの導入というものがあります。
このトークでは、「日時の範囲」という情報の取り扱いに関して、モデルを導入しない状態から、そのデータと演算とをモデル化して導入していくことで、問題の見え方が変わっていく流れを実際のソースコードを交えてお話します。