概要)
弊社がOOC2020に出展した際実施したアンケートでは、モデル図を作成していないか、作成してもスケッチにとどまっている方が大半という結果でした。この傾向はいまも変わっていないようです。たしかに、モデル図を描くよりコードを書いて試したほうが手っ取り早い場合もあるでしょう。しかし、実はモデル図を活用したときの旨味に触れたことがないために、スケッチ+コードが当たり前の方法だと思っている人もいるのではないでしょうか。
また、みなさんの中には、納品物として工程ごとの設計書を求められ、モデル図を作成している方もいるでしょう。そういう方は、モデル図間の整合を図ることや、前工程のモデルの情報をみて、人手で後工程のモデル図に入力するのが煩わしいと感じたことがあるでしょう。
一方で、多くのみなさんは、アプリやテストを書くのにオブジェクト指向プログラミング言語や手厚いフレームワークを使っているはずです。つまり、分析からテストに至るまで、オブジェクト指向の知識と経験なし済ませられるわけではないことも、承知しているわけです。ということは、モデル図には、みなさんがモデル図を活かす方法を手に入れれば、開発の役に立つ余地がまだまだたくさんあるのではないでしょうか。
このセッションでは、上に挙げたような、あまりモデル図が活用できていない方に向けて、モデル図の利用シーンや、モデル図を活用する方法を紹介します。
想定する聞き手)
ほんとうはモデル図を作成した方がいいと思っていながら、実務では作成しなくなってしまった人
開発を依頼したり、保守したりするのに、いまの仕事のやり方ではシステムを俯瞰するのがしんどい人
スケッチとしてのモデル図は作るけど、成果物には残していない人
もうちょっと実装の助けになる設計成果があったらいいなと思う人
話さないこと)
UMLや各図の記法の細かい説明