10年前に誕生したUIKitアプリは、さまざまな課題を抱え保守性が悪い状態になっていました。状態管理のenumやフラグを抱えコードの見通しが悪くなったFat ViewController、ロジックを分離したが機能が積み上がるにつれて責務が混在したManager──そんなレガシーなアプリが生み出すバグと格闘する日々が続いていました。
本セッションでは、レガシーアプリを改善するためにアプリに生じるバグの傾向を分析し、「コードの見通しの悪さ」を生む構造的な原因に向き合う中で、SSOT(Single Source of Truth)を実現するための Store、状態管理であることを明確にするための ViewState など、iOSDC2023で紹介された「SVVSアーキテクチャ(Store・ViewState・View)」に辿り着くまでの過程をお話しします。
Fat ViewControllerからの段階的な分離、SwiftUI移行を見据えた土台作り──SVVSをスモールステップで導入するプロセスと、それによって得られた改善効果についてお話しします。