iOSDC Japan 2025
パンフ記事(4ページ)

Swiftで描くWebの未来

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iOSアプリのUI構築において、SwiftUIは宣言的な記法と豊富な拡張性により注目を集め、今や多くのプロダクトで採用されています。こうしたSwiftの思想は、今やWeb開発の領域にも波及しています。その一例が、Swift製の静的サイトジェネレータ「Ignite」です。

本稿では、Igniteが提供する3つの中核的なAPIグループ「InlineElement」「HTML」「Modifier」に注目し、どのようにしてSwiftらしいWebページ構築を実現しているかを解説します。

  • InlineElement はテキストや画像など、HTMLタグに相当する単一要素を抽象化したプロトコル
  • HTML は複数の要素を組み合わせた再利用可能なコンポーネントを表現するための仕組みであり、ユーザー定義コンポーネントの構築にも使われる
  • Modifier は色や文字サイズなどの装飾を宣言的に追加するためのAPI群で、SwiftUIと同様、要素に対してチェーン的に適用することが可能

これら3つの設計は、HTMLそのものをSwiftで模倣することが目的ではなく、「型安全なDSLとして、Webを構築する」という明確な思想に基づいています。慣れ親しんだSwiftの型と文法で「ウェブサイトを創る」という体験。SwiftならではのWeb開発のあり方を、Igniteを通して紐解いていきます。