眼鏡型デバイスの現在地と未来: WWDC25現地から見えた潮流 by ikkou

iOSDC Japan 2025
パンフ記事(8ページ)

眼鏡型デバイスの現在地と未来: WWDC25現地から見えた潮流

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WWDC25に現地参加して驚いたのは、非常に多くの人が「Ray-Ban Metaグラス」をごく自然に日常使いしていたことです。まるでスマートウォッチのように、屋内外を問わず装着されており、現地では“次は眼鏡型が来るのでは?”という空気感も強く感じられました。


WWDC後には、MetaとOakleyのコラボによる「Meta HSTN」が正式に発表され、さらに「次はPradaと組むのでは」といった噂も流れています。これらの動きは、WWDC現地での肌感を裏付けるものだと感じました。一方で、これらの製品は日本国内では正規販売されておらず、日本の開発者にとってはまだ“遠い存在”にも見えるかもしれません。

しかし実際には、XREALシリーズをはじめ、日本国内でも購入可能な眼鏡型デバイスは着実に増えており、家電量販店でも普通に見かけるようになっています。これらの製品は、ディスプレイの有無や投影方式(空中映像型、視野投影型など)によっていくつかに分類でき、それぞれ用途や体験にも違いがあります。

本稿では、そうした眼鏡型デバイスの系譜と技術的な分類を整理したうえで、「今、何が使えるのか」「どこまで来ているのか」、そして「この先どこへ向かいそうか」について紹介・考察します。Vision Proのような“没入型”とは異なる方向にある“軽量で日常的な空間コンピューティング”の可能性に、いま改めて注目してみませんか?