Error を NSError に変換する際の振る舞いと、その活用方法 by Xi

iOSDC Japan 2025
パンフ記事(4ページ)

Error を NSError に変換する際の振る舞いと、その活用方法

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アプリ開発において、エラー管理は重要な課題です。多くの場面で Error や NSError を利用した経験がある方も多いのではないでしょうか。

Error は Swift のエラーオブジェクトで、プロトコルとして定義されています。また NSError は Objective-C のエラーオブジェクトで、クラスとして定義されています。NSError を初期化する際には、domain、code、userInfo の 3 つを指定でき、エラーの種別を識別したり、エラーに関する付加情報を追加したりすることが可能です。Error を NSError にキャストしたい場合には、as NSError を用いることで、安全にキャストすることができます。それでは、キャストした際に、Error の情報が NSError の domain、code、userInfo にどのように引き継がれるのでしょうか。例えば、Error が Struct で実装されている場合、NSError に変換した際の code は 1 で固定されます。一方で、Enum で実装されている場合、変換した際の code は case の定義順や associated value の有無によって動的に変わります。

本記事では、Error を NSError に変換する際の振る舞いを LocalizedError や CustomNSError なども交えながら解説します。さらに、この知見を活かし、Firebase の Crashlytics に情報量豊かな非重大ログを送信する方法も紹介します。