iOSDC Japan 2025
レギュラートーク(40分)

カタチを自在に操る

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Apple Vision Proが登場し、私達はついに空間コンピューティングへのチケットを手にしました。
3次元の形状を、ディスプレイに投影された平面的なものではなく空間的に体感できるようになったのです。

RealityKitのMeshResourceでは、直方体(Box)、平面(Plane)、球(Sphere)、円錐(Cone)、円柱(Cylinder)、そして文字(Text)といった基本的な形状を簡単に作成できます。
また、Reality Composer Proではカプセル(Capsule)も配置できます。

しかし、これら以外の3次元形状を作成したい場合、どのようにすれば良いのでしょう?
もちろんメッシュの頂点を指定すれば好きな形状が作成できますが、大量の頂点をコード上で逐一指定するのはあまり現実的な方法ではありません。

そこで、パラメトリック曲面と呼ばれる概念を取り入れます。
この手法はすべての頂点を指定する変わりに、2次元のパラメータを指定することで曲面上の座標を表現し、メッシュの頂点を計算させる方法です。

例えば代表的なものとして、多くのベクターイメージ編集ソフトなどでお馴染みの「ベジエ曲線」を拡張した「ベジエ曲面」があります。
これはベジエ曲線と同様に、制御点を動かすことで曲面の形状を直感的に定義することが可能です。

本セッションでは一般的なパラメトリック曲面の解説とベジエ曲面の解説を行い、曲面を直感的に変更できるところをお見せします。
また、ベジエ曲面の性質や限界、実装上の注意点などについてお話します。