なぜ君はSwiftで関数型プログラミングをしていないのか by Imajo Yoshinori

iOSDC Japan 2025
レギュラートーク(20分)

なぜ君はSwiftで関数型プログラミングをしていないのか

yimajo Imajo Yoshinori yimajo
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SwiftUIを使っているあなたは 実はすでに関数型プログラミングに入門しています 。なぜならSwiftUIの宣言的なUI記述は、関数型プログラミングの宣言的アプローチをUI構築において採用したものだからです。

UI構築における宣言的アプローチの「どのように描画するか」ではなく「何を表示するか」を記述する思考法は、複雑さを排除して予測可能性を高める関数型プログラミングの戦略と同じと言って良いでしょう。しかし多くの開発者はUI以外のコードでは手続き型の書き方に戻ってしまいます。もしビジネスロジックやデータ処理、またはテストコードでさえも関数型プログラミングの宣言的アプローチを使えば、「どのように処理するか」でなく「どのような結果が欲しいのか」を明確に記述でき、コードの予測可能性と可読性を向上させることができます。

これからはAIがコードを書いていく時代でもあり、AIに的確かつ多くの指示を出していきコーディングをしていくことは逃れられません。しかし、AIへ宣言的アプローチを使わせず低い可読性のコードを生成させる場合、コードをレビューをするあなた自身がボトルネックとなるはずです。もしくは、コードをレビューをせず何も考えずにAIに言われるがまま、良さげな結果のガチャを引き続けることになるのでしょうか。しかし、そんなやり方でソフトウェア開発を楽しめると思えますか?あなた自身は到来するAI時代に確固たる自信を持つタイミングはくるのでしょうか? なぜあなたはSwiftを使っているのにUI以外でも関数型プログラミングをしていないのか、いますぐやるべきではありませんか?

このセッションでは、SwiftUIで慣れ親しんだ宣言的アプローチを他の領域にも拡張する具体的な手法とメリットをビフォーアフターとともに解説します。