「このAIツールを使えば、チームの開発はもっと効率的になるはず!」
そんな純粋な期待を胸に、新卒エンジニアとしてAIツールの導入に挑戦しました。
しかし、その先に待ち受けていたのは、技術的なメリットだけでは乗り越えられない、ツール選定、予算、社内申請、そして導入効果への説明責任といった、いくつもの「見えていなかった壁」でした。
特に当時のiOS開発においては、メインのIDEであるXcodeにAIが統合されておらず、拡張機能も不安定でした。そのため、他の開発環境と比較して、AIツールのサポートが不足していました。また、VSCodeを普段の開発でメインに使うのもチームメンバーに抵抗なく受け入れてはもらえない状況でした。
さらに多くの企業にも当てはまるように、AIツールの導入に関する予算が限られており、検証のための時間も捻出しづらいのが現実です。
本トークでは、そのような状況の中、新卒エンジニアの私が所属チームにGitHub CopilotやCursorをはじめとする生成AIツールを導入する過程で経験した、リアルな失敗談を共有します。
そして、その経験から得た「ツール選定前にチームの課題を明確にすることの重要性」や「導入効果を具体的に示すためのアプローチ」といった、新卒エンジニアが失敗を通して改めて伝えたい教訓についてお話します。