マスタリングiOSエッジAI:多様なアプローチと落とし穴を越える実践知 by Kiichi

iOSDC Japan 2025
レギュラートーク(40分)

マスタリングiOSエッジAI:多様なアプローチと落とし穴を越える実践知

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スマートフォンの性能向上により、AIをクラウドではなく端末上で実行するエッジAIの重要性が高まっています。iOSでは、Core MLを中心にオンデバイス機械学習のための強力なエコシステムが整備されていますが、実際に導入しようとすると、思わぬ壁や選択の難しさに直面することも少なくありません。

私自身、自作アプリにAIを導入しようとしたときにも、

  • 既存のAPIや提供モデルによる目的達成の可否の見極め
  • Python製モデルの変換や最適化における、サードパーティ製含むツール選定と運用の難しさ
  • ライセンスや配布制限のような非技術的制約

といった多くの課題にぶつかり、Apple公式資料だけではカバーしきれない範囲の大きさを実感しました。

本セッションでは、このような試行錯誤や失敗経験を交えながら、以下のトピックについて実践的に解説します:

  • AIおよびエッジAIの基本概念と進化の歴史
  • iOSにおけるAI基盤技術・Core MLの役割と仕組み
  • VisionやNatural LanguageなどのApple純正フレームワーク
  • Create MLやcoremltoolsなど、Core MLを支える周辺ツール
  • ExecuTorchやLiteRTといったサードパーティ製推論ツール
  • ライセンスや配布制限など、非技術的な落とし穴

WWDC25では、Apple Intelligenceの強化や新しいFoundation Modelsフレームワークが発表され、iOS上でのエッジAI活用は新たなフェーズに突入しました。このセッションを通じて、エッジAI技術への理解を深めるとともに、「AIを使う側」から「AIを統合する側」へと進むための実践的な知識と視点をお届けします。