AppleのCore Dataは古くからあるオブジェクト永続化フレームワークですが、細かな設定ができるために多様なコンポーネントが存在する複雑なフレームワークとなっています。さらにAPIドキュメントの説明は短く設定のバリエーションに対する公式サンプルも存在しないことで、使ってみなければ分からない部分も多く、難解なフレームワークだと敬遠する開発者ばかりでしょう。
本原稿ではCore Dataのセットアップに関するCore Data Stackの構成とデータ読み書きのためのContextの取得と作成について、iOS SDK 10.0から登場したNSPersistentContainerで多様なコンポーネントを知らなくても簡単に利用できることを説明し、それらがどのように構成されているかを図解します。
本原稿によって、iOSアプリ開発でデータを永続化する必要に迫られた際、安易にOSSを導入せず公式が提供する基礎を探るための原稿となれば幸いです。