従来、金融や通信サービスの契約における本人確認では、実店舗に行ったり、身分証の写しを送付するなどの煩雑な手続きが必要でした。それらの対面や郵送での本人確認に代わり、オンラインで完結する本人確認が身近な存在になってきています。すでに何らかのサービスで実際に体験された方も多いのではないでしょうか。
「eKYC」と呼ばれるオンライン形式での本人確認では、複数のベンダーさんが高い品質のSDKを提供しています。しかし、僕らはアプリ内でのより統一されたユーザー体験を実現するために自前での構築を選びました。
このセッションではiOSアプリでのeKYCの実装において得られた知見をお話しします。身分証や顔写真の撮影におけるVision.framework / ML Kitの活用など、体験を向上させるための技術面での工夫やTipsも紹介していく予定です。
【内容(予定)】
・eKYCの簡単な概要(社会的背景や従来の本人確認の課題)
・B/43での本人確認フローについての前提
・シームレスなユーザー体験を実現するためのプロダクト設計
・iOSアプリでのeKYCの実装における技術面での工夫
・自前で構築したeKYCを運用して得られた効果と今後の課題