今秋リリース予定のSwift 5.5には、async/awaitやactorなどの並行処理関連の新機能が多く含まれます。これによって、iOSアプリ開発における非同期処理や並行処理のコードは劇的に変化します。本トークでは、iOSアプリ開発でよく見かけるようなケースを取り上げ、Before & Afterのコードを示し、何がどのように変わるのかを説明します。
async/awaitやactorは使いこなせばとても便利ですが、新しい概念を初めから抽象的に学ぶのは大変です。しかし、それらが解決しようとしている問題自体はiOSアプリ開発者にとって馴染み深いものです。async/awaitやactorで書くコードが既存コードのどのような処理に対応するのか、既存コードにはどんな問題があり、async/awaitやactorはそれをどう解決してくれるのか、具体的なケースで学べば入口のハードルはぐっと下がります。
Swiftの並行処理関連の新機能は、async/await、async let、Task、CheckedContinuation、actor、Sendable、MainActorなど多岐に渡ります。それらを一つ一つ取り上げ、具体例を題材に、iOSアプリ開発のコードがどのように改善されるのかを説明します。