J2ObjC とは Java で書かれたコードを Objective-C に変換するコンパイラです。
マルチプラットフォーム開発として、ロジックのみを共通化する仕組みとしては、Kotlin Multiplatform Project (Kotlin/MPP) などが有名ですが、Kotlin/MPP はまだライブラリが充実しておらず、共通ロジックを書く上で他言語にはあるようなライブラリを用いて開発したい場合に、障壁が多く難しいといった課題があります。
J2ObjC では Java のコードを Objective-C に変換して用いることができるため、既存の Java の資産を用いて開発することが可能です。もちろん各種 Java の OSS ライブラリを (条件はありますが) 使う事が可能であるため、比較的自由度が高い共通ライブラリを作成することが可能です。
私の個人開発のアプリでは、共通ロジックが非常に複雑で、それを構成するために様々な既存のライブラリが使用できることが予め分かっていました。そのため、マルチプラットフォーム開発における技術策定では、いかに共通ライブラリを既存のライブラリを用いて簡潔に記述するか、が重要な要素として存在しており、J2ObjC を採用し、実際に iOS アプリをリリースまで行いました。
トークでは、採用した理由から、リリースまでの体験談、またその過程で得られた知見についてお話します。
マルチプラットフォーム開発に興味があり、Java資産を持っており、めげない心を持っている iOS/MacOS 開発者