機械学習のブルーオーシャン、Core ML by 堤 修一

iOSDC Japan 2020
採択
2020/09/20 13:20〜
Track E
レギュラートーク(20分)

機械学習のブルーオーシャン、Core ML

shu223 堤 修一 shu223

今や技術面で何か画期的なことが達成される場合、十中八九、機械学習/ディープラーニングが利用されています。大学で専門的に機械学習を学ぶ人も多く、技術書でもオンライン講座でも機械学習系は非常に人気です。今や猫も杓子も機械学習を学び一見レッドオーシャンとなっている機械学習分野ですが、我々iOSエンジニアには実は「機械学習のブルーオーシャン」が残されています。それがCore MLです。

『Core ML?触ってみたことあるけど、簡単だし、今更トークで聞くことなくない?』

と思われた方もいるかもしれません。しかし、多くの人が触ったことがあるのは、CoreML.framework止まりです。

CoreML.frameworkは既存のモデルをiOSで扱う際に利用するフレームワークに過ぎず、実はそれはCore MLのポテンシャル全体からみれば氷山の一角にすぎません。たとえば近年のWWDCでは毎年多くのML関連の新機能が発表されますが、CoreML.frameworkのレイヤーだけ知っていてもその機能の多くは活かせず、そもそも具体的に何がどこまでできるということすら理解は難しいと思われます。

Core MLはCore MLのモデルフォーマットと、そのモデル作成を担うCore ML Tools(coremltools)を理解してこそその真価を発揮できます。そして、iOSで最先端の機械学習モデルを効率的に動作させるには、このCore MLの全体を理解しつつ、iOSアプリ開発についても熟知し、その上で機械学習にも理解がある必要があるので、機械学習の専門家でも簡単には参入できないブルーオーシャンとなるわけです。

本トークではiOS×ML分野で仕事をするために必要な技術領域全体について解説します。