「2ちゃんねる」に代表されるスレッドフロート型掲示板は、日本のインターネット文化の象徴です。本トークでは、「ゼロちゃんねるプラス」を参考に、この伝統的な掲示板をHono, Bun, Cloudflare Workersといった令和の最新技術スタックで再構築した個人開発プロジェクト「VakKarma」についてお話しします。
開発の核としたのは、型安全性の徹底的な追求です。フロントエンドからバックエンド、データベースアクセスに至るまで、一貫して型安全な開発体験を目指しました。
UI構築には、Honoベースのメタフレームワーク「HonoX」を採用。JSXを用いてReactのような開発体験で型安全なHTMLを構築できる点が大きな魅力です。これにより、従来のテンプレートエンジンが抱える型情報の喪失といった課題を解決しました。
データベース操作には、ESLintプラグイン「SafeQL」を導入。SQLクエリを静的に解析し型情報を生成、タイプミスや型の不一致をコーディング中に検出することで、実行時エラーのリスクを大幅に低減させました。
アーキテクチャはドメイン駆動設計(DDD)を意識し、ドメイン層・ユースケース層・リポジトリ層に分割。堅牢で保守性の高いコードベースを構築しました。
また、専用ブラウザ(ChMate)からの接続もサポートし、JavaScriptを無効化した環境でも動作するよう、クライアントサイドのJSに依存しない設計を採用しています。デプロイ先の選択肢も複数対応しています。
このトークを通じて、HonoXを用いたモダンなWebアプリケーション開発の魅力と、型安全性を軸にしたシステム設計の実践的な知見を共有します。