大島悠司
yuj1osm
◻︎セッション概要(500文字以内)
AWSやAzureの豊富な経験を持つエンジニアがGoogle Cloudを始める際、機能のマッピングはできても、Google Cloud独自の設計思想(IAM、インフラ、セキュリティなど)の違いに戸惑うことがあります。本セッションは、3大クラウドのプロである登壇者が、その経験と知見を体系化し、AWS/Azureの「常識」をGoogle Cloudの「流儀」へと切り替えるための実践的なマスター講座を提供します。
単なるサービス名対比ではなく、Google Cloudの核である階層型リソース、グローバルネットワーク、フルマネージドの哲学を深く掘り下げます。既存のスキルを最大限に活かし、最短でGoogle Cloudの設計・運用をマスターし、TCO削減や開発速度向上といった成果を出すためのナレッジを提供します。
◻︎想定オーディエンス・得られる学び(500文字以内)
想定オーディエンス
・AWSまたはAzureでシステム設計・運用経験があり、Google Cloudの導入・学習を主導するエンジニア、アーキテクト。
・マルチクラウド環境での技術選定や標準化を担当するCTO、Tech Lead、EMなどの技術リーダー層。
・Google Cloudのメリットを引き出すための設計思想を学びたい技術者。
得られる学び
・他社クラウドと比較したGoogle Cloudの設計思想:AWS/Azureの知識をGoogle Cloudの「流儀」にスムーズに接続するためのノウハウを獲得。特にIAMの管理単位やネットワークの考え方、セキュリティといった基盤技術の根本的な違いをマスターできます。
・Google Cloudの特徴を抑えた選定基準:Google Cloudの思想や特徴が具体的にどう運用コストや効率に結びつくかを理解し、サービス選定の判断基準を確立できます。
◻︎セッション詳細(1000文字程度)
AWSやAzureで深い経験を積んだエンジニアがGoogle Cloudに触れる際、最大の障壁となるのは「設計思想の違い」です。クラウドベンダー間のサービスのマッピングだけでは、Google Cloudが持つ真のポテンシャルを引き出すことはできません。本セッションでは、3大クラウドすべての資格を持ち、マルチクラウドセキュリティを専門とする登壇者が、AWSやAzureを引き合いに出しながら、Google Cloudの流儀を最短でマスターするための実践的ナレッジを伝授します。
まず議論の出発点となるのは、リソース管理と権限設計の根本的な違いです。AWSのアカウント単位の管理やAzureのサブスクリプション構造に対し、Google Cloudは「組織・フォルダ・プロジェクト」という厳格な階層構造を採ります。権限の「継承」という概念や、サービスアカウントを起点とした柔軟な認証基盤の設計手法など、AWS/Azureとの違いを示しながら、Google流のガバナンスを理解するためのポイントを整理します。
次に、ネットワーク設計の転換点について深掘りします。リージョンごとにVPCを構築し、ピアリングやTransit Gatewayで接続する手法に対し、Google Cloudは「グローバルVPC」を標榜しています。世界中のリージョンを跨いで単一のネットワークとして機能するこの特性を、いかにシンプルで低遅延なアーキテクチャに落とし込むか。「共有VPC」による管理と利用の分離など、実務で即座に役立つ構成パターンを提示します。
そして、Cloud RunやBigQueryに代表される「NoOps(運用負荷の最小化)」の哲学が、いかに開発スピードとTCOの最適化に直結するかを具体的に示します。
注意点として、本セッションはAWSやAzureをに対してGoogle Cloudの優位性を説くものでは決してなく、あくまでAWSやAzureの経験者がGoogle Cloudを学ぶきっかけ、そして、Google Cloudの経験者がほかクラウドについて知ってもらうことを目的としています。
本セッションを通じて、既存のスキルをGoogle Cloudの「流儀」へとスムーズに変換し、マルチクラウド時代に求められる「真のアーキテクト」としての視座を手に入れることができればと思います。