「書けない」を「書ける」に:360度評価(他者評価)の記述品質を増幅させるベストプラクティス集の触媒効果 by velengel

Engineering Management Conference Japan 2026
セッション(20分)

「書けない」を「書ける」に:360度評価(他者評価)の記述品質を増幅させるベストプラクティス集の触媒効果

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背景:評価インプットの品質問題

メンバーから「360度評価(他者評価)をどう書けば良いか分からない」というフィードバックを受けたことはありませんか?その結果、「書いたは書いたけど分析がない」「そもそも記述がない」といった品質の問題が発生し、評価インプットが不足していませんか?これは、評価の土台となる情報が不十分であるため、EMの評価判断コストを増やし、組織の評価統一感を欠く原因となります。

内容:ベストプラクティスという触媒

本セッションでは、360度評価の質を向上させるため、評価入力の仕組みそのものに「触媒」を投入した実践を共有します。査定の振り返りから、良い記述と悪い記述のセンシティブな事例を分析し、「成果とインパクト」の視点が欠けているという核心的な課題を特定しました。良い記入例と、それが「なぜ良いのか」という評価者目線の解説をセットにしたベストプラクティス集を組織全体に展開。これにより、360度評価の記述品質と量の増幅を促しました。ベストプラクティス集を参照し、集中して記述に取り組む時間を確保するなど、運用プロセスに組み込み、一過性の情報展開に終わらない仕組みを作りました。


Learning Outcome

対象聴衆

  • エンジニアリングマネージャー(EM)/ チームリーダー
  • VPoE, CTOなどのエンジニアリング組織のリーダー
  • 評価制度の設計・運用に携わる人事・組織開発(HR/OD)担当者

得られるもの

  1. 評価インプットの品質向上とコスト削減:定性的な評価の「良い基準」を明確化し、360度評価の記述品質と量の増幅を達成する具体的な資料設計と展開手法。質の高いインプットが揃うことで、EMが評価材料のヒアリングや補完にかける工数を削減する方法。
  2. 評価リテラシーの統一感醸成:評価の書き方に関する認識を組織横断で統一し、新卒も含めた全メンバーの評価プロセスへの参加意識とリテラシーを底上げするロードマップ。
  3. 内向的なメンバーの貢献の可視化:目立つ貢献だけでなく、「書けない」という課題の裏にある公平性の課題に対処し、多様なメンバーの活動を適切に評価するためのインプットを確保する視点。