浜田直人
hamchance0215
プロダクト成長にあわせて開発組織をグロースさせていく中で「0→1」のスピード感を求める新規開発と「10→100」の安定性と高度な技術課題を求めるグロース開発の両立について悩んできました。
開発組織が拡大していく中で、技術専門チーム(例:フロントエンドチーム、インフラチーム)のサイロ化や、特定のマネージャーやチームによる中央集権的な意思決定や、過度な階層化が、開発のボトルネックとなるケースがあります。
本セッションでは、これらの課題を解決する組織モデルとして、中央集権的な「チェーン店」モデルでも「専門店の乱立」でもない、「暖簾分け」モデルを提案します。
「暖簾分け」とは、「秘伝のタレ(=共通の技術基盤、アーキテクチャ原則、開発文化)」は全社で共有・発展させつつ、各チームが「店主」として自律的に「独自のトッピング(=事業特性に合わせたカスタマイズ)」を追求するモデルです。
このモデルの特徴は次の2点です。
「高密度で小さなチーム」の編成
プロダクト開発に必要なスキルを持つメンバーを1チームに集約します。
また、近年、生成AIの登場により、1つのプロダクトに機能拡張していくのではなく、小さなプロダクトを複数展開する手法がとりやすくなり、プロダクト成長のために1つのプロダクトに開発者を過度に増加していく必要がなくなってきました。
この職能横断型チームが0→1から10→100まで一気通貫で責任を持つことで、オーナーシップと開発速度の向上を図ります。
「自律と統制」のバランス
「秘伝のタレ(共通基盤)」が0→1フェーズの高速な立ち上がりや10→100フェーズで求められる品質やスケーラビリティを担保します。一方で、共通化された土台の上で、各チームは「独自のトッピング(裁量)」の範囲で「自分たちで考え、学び、行動する」自律した組織へと成長します。
対象の聴衆
得られるもの