◼︎ 発表概要
EM(エンジニアリングマネージャー)は、経営陣と現場メンバーの中間に位置し、双方の視点を理解し繋ぐことで、会社全体の利益を最大化する重要な役割を担っています。
しかし、多くの現場で「開発生産性(Four Keysなど)は改善しているが、それがどう事業利益に貢献しているのか」を経営陣に説明することに難しさを感じています。
現場のプロセス改善や日々の活動が、具体的にどう経営貢献に繋がるのか、その接続を説明することは難しいです。
本セッションでは、この経営と現場の断絶を繋ぐ鍵として、「事業生産性」という考え方を紹介します。
私たちはこの「事業生産性」を、企業の本質的な「稼ぐ力」を示す経営指標 ROIC(投下資本利益率)とほぼ同義であると定義しています。
本セッションでは、ROICの構造を「分子(税引後営業利益)」と「分母(投下資本)」に分解し、その上で、Four Keys(d/d/d)の改善、AI活用の推進、資産性開発の管理といった現場の具体的なエンジニアリング活動が、ROICの分子(利益向上・コスト削減)と分母(投下資本の最適化)のどこにインパクトを与えるのかを徹底的に紐解きます。
さらに、この「事業生産性」の視点を開発組織全体に浸透させ、組織全体で事業に効く機能開発を行えるようにするための具体的な取り組みを、ワンキャリアの実例を交えて解説します。
◼︎ 想定リスナー
・ Four Keys(d/d/d)などの開発生産性メトリクスは追っているが、事業貢献度の説明に課題を感じているEM
・ 経営層や事業責任者と、開発投資のROI(投資対効果)について共通言語で議論したいEM
・ 財務諸表(PL/BS)の数字を、自身の技術戦略やチームの目標にどう結びつけるか悩んでいる方
・ AIなどの先端技術活用を、コスト削減や資産価値の観点から戦略的に推進したいマネージャー
◼︎ Learning Outcome (得られる学び)
・ ワンキャリアの実例から、エンジニアリング組織全体で「事業生産性」を意識し、開発投資の質を高めるための具体的なヒントを得る。
・ 日々の開発活動(機能開発、プロセス改善、AI活用)が、経営にどう影響するかを説明できるようになる。