山元亮典
yamagenii
組織は突然壊れるように見えますが、実際には静かなズレが積み重なり、外部環境の変化や内部の負荷によって一気に表面化します。私はこれまでに2度の組織崩壊を経験しました。1度目はメンバーとして、25名の会社が翌月16名へ縮小する現場に立ち会い、期待役割の曖昧さや採用基準の揺れが組織を不安定にするプロセスを体感しました。
2度目は開発部門の責任者として、より大規模な構造的揺らぎに直面します。外部環境による事業の見直し、急成長期特有の役割・権限設計の不整合、そして組織が大きくなるにつれて起こりやすい認識ギャップの増幅が集積し、結果として約60名の組織が30名規模へ縮小する変化を経験しました。これは特定の誰かの問題ではなく、成長企業で広く起こり得る構造的課題です。
再建の転換点となったのは、制度の刷新よりもコミュニケーションの再設計でした。1on1・定例・意思決定プロセスの透明化、違和感を安全に共有できる場づくりなど、対話の質と量を変える取り組みが組織の再生を後押ししました。また混乱期には「頭では理解しているのに心がついてこない」瞬間が訪れます。その時に私を支えたのは、正解探しより本音で対話し続ける姿勢でした。
本トークでは、崩壊の予兆、構造的要因、再生プロセス、そして混乱期の心の扱い方まで、普遍的に応用できる組織を立て直す技術を共有します。
静かに進行する組織崩壊
メンバーとして体験した初期崩壊(25名→16名)
責任者として直面した大規模な揺らぎ(60名→30名)
再生の鍵──コミュニケーションの再設計
混乱期のリーダーシップと心の扱い方
再生後の“強い組織”が持つ特徴
スタートアップ/成長企業の経営者・VPoE・EM
組織が縮小フェーズに入り不安がある責任者
混乱期で心が揺れているマネージャー
成長企業で起こりがちな役割・権限設計の落とし穴
規模拡大と認識ギャップが引き起こす構造課題
リーダーの心が揺れる時のメンタルマネジメント
崩壊後の再生プロセスと、強い組織に共通する特徴