taniyarn
taniyarn
アジャイル開発の思想の源流には、トヨタ生産方式(TPS: Toyota Production System)があります。
私はトヨタ自動車の生産技術部門で工程設計やプロセス改善に携わった後、現在はエネルギー取引プラットフォームを開発するソフトウェア企業で、ICを経てEngineering Managerを務めています。
本セッションでは、TPSの中核である Value Stream Mapping(VSM)の概要を紹介した上で、ソフトウェア開発において要件定義からリリースまでの流れを可視化・分析した実践事例を紹介します。
当初は、担当者ごとに開発の進め方が異なり、プロジェクトごとに品質や進行方法にばらつきがありました。
また、レトロスペクティブで議論した改善内容が体系的な知見として残らず、同じ課題が繰り返される状況がありました。
そこで、開発プロセス全体を俯瞰し、課題を構造的に捉えるためにVSMを実施しました。
VSMの導入によってどのような課題が浮き彫りになり、どのような変化と効果が生まれたのか。
実際のプロセスマップやチームメンバーからのフィードバック、改善後の成果を交えながら、再現性のあるアプローチとして共有します。
TPSの考え方をソフトウェア開発に応用することで、開発プロセスを継続的に最適化していくためのヒントをお伝えします。