EMとスクラムマスターは、席ではなく手を取り合う 〜組織の変化の中で見えてきた、EMとスクラムマスターの連携のありかた〜 by 太田 絵一郎

Engineering Management Conference Japan 2026
セッション(20分)

EMとスクラムマスターは、席ではなく手を取り合う 〜組織の変化の中で見えてきた、EMとスクラムマスターの連携のありかた〜

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■概要
本セッションでは、EMとスクラムマスターが連携して貢献を高めていくために、実際に考え、取り組んだことをご紹介します。

私たちはより良いプロダクト開発組織を目指し、過去5年以上にわたって、大きな組織の変化を進めてきました。
具体的には、プロダクトやメンバーの増加とともに、EMやチームリーダー不在のフラットな組織から、組織を階層化し、EMやリーダーのロールを定義・配置する形へ移行しました。

すると、以前からチームで活動していたスクラムマスターの立ち位置が変化してきました。従来、スクラムマスターは、チームの自己管理、チームビルディング、メンバーのモチベーションといったテーマに主体的に取り組んできました。これらのテーマが、EMロールの責務にも含まれる形で期待されるようになりました。つまり、EMとスクラムマスターの役割が重なってきたのです。そうすると、メンバーによっては「EMがいれば、スクラムマスターは不要なのでは?」と感じる人も出てきました。

しかし、本当にそうなのでしょうか。

私たちは、EMとスクラムマスターは競合して席を取り合うのではなく、協力して手を取り合うことで、一緒に開発組織をより良くしていける役割だと考えています。実際に、EM/リーダーとスクラムマスターとで密に連携することで、価値提供のボトルネックの検知と対応、チームメンバーのスキルアップといった課題に、より効果的に取り組むことができています。

EMとスクラムマスター2人それぞれの目線から、取り組みと得られた成果について、ご紹介します。

■Learning Outcome
スクラムマスターがいる、または置こうとしているエンジニアリング組織のEM:
・スクラムマスターをどのように頼り、連携すると良いか
・スクラムマスターの貢献をどのようにマネジメント・支援すると良いか

スクラムマスター:
・EMがいる組織で、スクラムマスターとしてどのように動くとバリューを出せるか
・EMとうまく連携していく方法