Engineering Management Conference Japan 2026
セッション(20分)

EM2年生 ~1年目の振り返りと2年目の気付き~

gurensouen オダジョー gurensouen
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エンジニアリングマネージャー(EM)としての1年目、私は「EMとして成果を出す」ことの難しさに直面しました。
メンバー育成や採用、チーム文化の醸成など、マネージャーとして取り組むべき課題は多岐にわたります。しかし、これまでエンジニアとして培ってきた「自分で実装して貢献する」という感覚から抜け出せず、つい自分でやった方が早いのではないかという誘惑に何度も悩まされました。
特にAI駆動開発の進化により、個人のアウトプットが飛躍的に向上した状況では、EMとしての自分の役割や価値を改めて問い直す必要がありました。

2年目に入ると、チームが成熟していく中で大きな気づきがありました。それは「任せる」ことの本当の意味です。
1年目はメンバー一人ひとりに密接に関わることが多く、成果も自分が関わった範囲に依存していました。しかし2年目では、成果を最大化するには「個人に頼らず、チームが自走できる仕組みを作ること」が重要であることに改めて気づきました。
意思決定の支援やプロセス設計、ナレッジの共有、メンバーが自ら学び考える文化の醸成――こうした仕組みを整えることがチーム全体として安定的に成果を出すことに繋がり、マネージャーとしての働き方が大きく変わりました。

このセッションでは、EMとしての1年目の葛藤と2年目の学びを振り返り、駆け出しEMが直面した壁に共感しつつ、そこを乗り越えてきた経験を共有します。そして、3年目に向けて求められる“より上位の視座”への意識変化にも触れ、EMとして成長し続けるための次のステップを考えるきっかけを提供します。これからEMを目指す方や、なりたての方にとって、実体験に基づいた学びと共感が得られる内容です。