GENDAは「2040年世界一のエンタメ企業に」をVisionに掲げ、積極的なM&Aを成長戦略の柱としており、2023年7月の上場以降、累計で約40件のM&Aを実施しています。その裏側では、グループイン後の企業統合(PMI)を担える人材が継続的に求められています。しかしPMIは、技術・事業・組織文化が複雑に絡むため属人化しやすい領域です。そこで私は、グループ企業であるカラオケ事業に出向してテクノロジーを中心としたPMIの現場で得た経験をもとに、若手エンジニアをテクノロジーPMI人材へ育てるための再現性ある育成モデルを設計しています。
中心となるのは4つの実践です。第一に、重要会議への早期同席です。グループインした企業の経営会議、技術・DXロードマップ策定、各種ベンダー商談など、通常は若手が関わらない場を開放し、会議の目的共有・議事録作成・事後振り返りをセットで行うことで、意思決定の基準や背景を深く理解してもらいます。
第二に、小規模な組織から始める人員マネジメントです。小規模なプロジェクトのリードを担ってもらうことで、チームのマネジメントや計画・調整・レビューを体験してもらい、「他者と共同して最大限のアウトプットを出す力」を段階的に身につけてもらいます。
第三に、日常の対話を通した組織力学の実地学習です。PMIでは、キーマンの影響力や文化摩擦といった“組織の本音”が結果を左右します。業務外の日々のコミニュケーションにも同席してもらい、会議では見えない統合の本質をWetなコミュニケーションを通して経験してもらいます。
第四に、1on1による継続的な言語化と抽象化です。現場で得た経験を定期的に振り返り、学びを自分の言葉で整理し、次の行動に繋げることで、経験を再現可能な知識へ変換する習慣を育てます。
これらを組み合わせることで、GENDAにジョインしてすぐの段階から技術・事業・組織を横断し、PMIの推進ができるテクノロジー人材となることを目指します。