エンジニアリングマネージャーとプロダクトマネージャーの壁を溶かす「全体最適」のための大規模スクラム (LeSS) by 酒井篤

Engineering Management Conference Japan 2026
セッション(40分)

エンジニアリングマネージャーとプロダクトマネージャーの壁を溶かす「全体最適」のための大規模スクラム (LeSS)

_atsushisakai 酒井篤 _atsushisakai

大規模なプロダクトリニューアルにおいて、私たちはエンジニアリングマネージャー特有の課題に直面しました。並列開発の調整地獄、横断的問題解決とドメイン理解の両立、増大するコミュニケーションコスト、職種の分断などです。

これらの課題に対し、私は組織戦略担当として大規模スクラム(LeSS)の導入を推進しました。過去の導入失敗経験も踏まえ、今回は技術的オーナーシップとプロダクトオーナーシップの接続、そして全体最適の実現を重視しました。

結果、エンジニアが「仕様通りに作る」存在から脱却し、プロダクトマネージャーと共にユーザーに向き合う自律的チームが形成され、職種の壁を超えた協働が実現しました。エンジニアが自ら価値創造に責任を持つ組織を作ることで、真の価値創造が可能になる経験ができました。

本セッションでは、オーナーシップの再設計で局所最適から全体最適へどうシフトできたか、実例をエンジニアリングマネージャーの視点で共有します。また、チームの自律性を高め、エンジニアがプロダクトマネジメントの一端を担う組織文化の構築知見をお伝えします。

◾️想定するトピック

  • 大規模組織が直面するサイロ化や調整コストの課題
  • 過去の失敗を踏まえたLeSS導入のアプローチ
  • エンジニアリングマネージャーによる「エンジニアのオーナーシップ」設計と委譲
  • エンジニアリングマネージャーとプロダクトマネージャーの壁を越える協働モデル
  • 組織変革の成果と残る課題

◾️Learning Outcome
対象の聴衆:

  • 大規模なプロダクト開発で、エンジニアリングマネージャーとして組織課題(サイロ化、コミュニケーションコスト増大等)に直面する方
  • エンジニアのオーナーシップを引き出し、自律的チームを育成したい方
  • プロダクトマネージャー等と連携し、組織貢献を「機能開発」から「価値創造」へ高めたい方

聴衆が得られるもの(学び):

  • 大規模開発の組織設計(LeSS等)の選択肢と、導入時のエンジニアリングマネージャーの勘所
  • エンジニアのオーナーシップを引き出し、プロダクトマネージャー等と協働するチーム育成の実践的手法
  • 局所最適に陥らず、視座を全体最適へ引き上げるエンジニアリングマネージャーのアプローチ
  • 失敗から学び、現実的な組織変革を推進する知見